第1回「エンジェルハウス」
- とき
- 平成29年6月27日(火曜日)14時~15時15分
- ところ
- 市役所本館12階1202会議室
- 参加者
- エンジェルハウス 7人(女性7人)、市長、その他関係市職員
今回のミーティングで出た主な意見
- 託児事業について
- 子育てサロンについて
- 現代の子育て家庭の現状について
- 市に望むことについて
- ボランティアについて
1 開会のあいさつ(事務局)
皆さん、こんにちは。本日は、皆さんご多忙な時間に「市長と話そう!鈴鹿(まち)づくりミーティング」にご参加いただきまして、本当にありがとうございます。私は本日の司会を務めさせていただきます、市民対話課長の植田でございます。どうぞよろしくお願いします。
さて、この鈴鹿(まち)づくりミーティングは、市長自身が最も大切に考えております「対話と協働」を進める上で、重要な事業です。そうした中で、このミーティングも平成23年度より回を重ねてまいりまして、各地域の皆さま、そして各分野で活躍されている団体の方々と意見交換を行ってまいりました。本日の市長ミーティングが、本年度第1回目となります。どうぞよろしくお願いします。
それではまず始めに、末松市長よりごあいさつをさせていただきます。
2 市長あいさつ
改めまして皆さんこんにちは。鈴鹿市長の末松則子でございます。本日はエンジェルハウスの皆さまにおかれましては大変御多忙の中、鈴鹿(まち)づくりミーティングにご参加いただきまして誠にありがとうございます。また、平素より本市の市政運営にご理解とご協力をいただきまして、心から感謝と御礼を申し上げるところでございます。
さて、先ほどありましたとおり、この市長と話そう鈴鹿(まち)づくりミーティングでございますが、政策に反映するため直接皆さまと対話させていただく機会として、私が市長に就任して以来、最も大切にしている事業でございます。この後どうぞ、よろしくお願いします。
また、過去のミーティングの内容を実際政策に反映させていただきましたので、何度も繰り返しますが、忌憚なきご意見をお聞かせいただけたらと思っております。
さて、本市は平成25年に鈴鹿市というまちをイメージするキャッチコピーを作らせていただきました。「さぁ、きっともっと鈴鹿。海あり、山あり、匠の技あり」というキャッチコピーでございますが、皆さまご存知でしょうか。最近少しずつ浸透してきたという気がしております。このキャッチコピーをもとに、シティセールスを行っておりまして、もちろん鈴鹿サーキットをイメージとしたモータースポーツのまちであるということ、伊勢湾から鈴鹿山系に広がる自然に恵まれたまちであること、そこから生まれる農水産物、伊勢型紙や鈴鹿墨などの伝統産業、そしてものづくり、製造業の盛んなまちであるということを表したキャッチコピーでございます。ぜひ皆さま方にも多くこのキャッチコピーをご活用いただければと思っております。
平成24年からは、鈴鹿市まちづくり基本条例を施行させていただきまして、地域コミュニティや市民活動を活性化させるために地域づくり協議会などの団体活動支援や人材育成の取り組みを進めております。そういった団体活動の中に、皆さま方の団体も子育て支援に加わっていただいているのではないかと思うところでございます。
ぜひ、私どもの目指す方向性と皆さま方の活動が同じ方向に向くように、これからも積極的に展開をしていただければと思っているところでございます。
今日は、子育て応援ボランティアの活動について、さまざまなお話を聞かせていただきます。子どもたちを取り巻く背景がかなり多様化しており、どのような政策をしていけばいいのかということがありますので、本日はいいヒントがいただけるのではないかと楽しみにしております。どうぞよろしくお願いします。
3 参加者代表者あいさつ(※※※※様)
はじめまして。エンジェルハウス代表の※※と申します。エンジェルハウスは、赤い羽根共同募金によって成り立っているボランティアの団体です。完全無償化になっておりまして、発足当時は、鈴鹿市の子育て支援センターりんりんがまだ設立をしていない時期からボランティアに携わる託児養成の講座があり、22名の受講生がいました。そこで社会福祉協議会からの支援をもとに保育園などの実習や勉強会を兼ねて講座が開催され、その受講生を含めて、16名からのスタートでやってきています。スタッフが子育て中の母親であったり、また、高齢者社会でありますので、親の介護でボランティア活動がうまくやっていけないという現実にぶつかりながらもなんとか1年1年積み重ねて、今現在に至っております。平成14年4月にスタートしたのですけれども、15年が経ちまして地道に活動を進める中で、活動の拠点としているのは鈴鹿市の療育センターです。療育センターで療育中のお子さんの兄弟を預かって、無償で託児をやるということで、安全に見守りながら子育て中のお母さんが療育に集中できるサポートをしようということで要請を受けてから15年が経ちました。共に実施しておりますのが、鈴鹿市保健センターの離乳食指導の教室での託児です。温かく見守る中で声をかけ、寄り添う。そして月に1回の子育てサロンも絶対一人で子育てをさせないように、人と人とのつながりを保って、お母さんを絶対見放さない状態にしないといけません。子どもだけではなく子育てをしているお母さんも宝です。鈴鹿市では素晴らしい子育てをしているお母さんがたくさんおりますので、その宝となる親子を見放さないということを活動のテーマにしている「ほっとtime(たいむ)」という事業を毎月行っております。今日は1日よろしくお願いします。
4 参加者自己紹介
参加者 ※※※※でございます。ボランティアを始めてすごく長い期間になるのですけども、エンジェルハウスに入ったのはまだ1年少々なのです。もちろん今核家族化が進んでいますし、お母さまは小さいお子さんを抱えて苦労していますし、一方で周りに家族がみえて楽しく和気あいあいしている人もみえます。私の場合、母親が早くに亡くなってしまいまして、子どもを産んだ時点ですでに母親がいませんでした。これはもう50年くらい前になりますが、こういうボランティアがあったのかなかったのかわかりませんがすごく戸惑いまして、でも周りに子育てしている友達がたくさんいましたので、その人達とわいわい言いながらやってきました。今思えば子育て支援していたのかな、と思います。誘っていただいて、こんなおばあちゃんでもお役に立つのであればと思って参加させていただきました。
参加者 ※※※※と申します。主人の転勤で鈴鹿に参りまして、周りに知り合いが全くおりませんでしたので、最初に、親たちも一緒に育っていくことを目的とした子育てのグループに入らせていただきました。それでボランティア活動が身についたのかな、と思います。誘われていろいろなところに参加して、慣れたと思っていた頃に友人から、療育センターで子どもさん達がお母さんと一緒に療育を受けるためには一緒に来た子どもさん達がお母さんと離れないといけないから、その間に託児する人を探していると聞きました。それがきっかけで託児に関心を持たせてもらいました。その後、何回か活動に入らせていただいているときに、うちの代表に声をかけていただきまして、ようやく私もこちらに入らせていただきました。
参加者 ※※※※です。よろしくお願いします。私は社会福祉協議会の子育てサポートの講座の第3か第4期生になります。その講座を受けて、エンジェルハウスに入らないか、と誘われて入らせていただきました。もう11年か12年になりました。どうぞよろしくお願いします。
参加者 私も社会福祉協議会の子育て支援の講習を受けて、第1回目から参加させていただいております。初めのころは、保育園へ行って子どもさんの支援をしていました。10年前から社会福祉協議会で月1回支援するようになりました。
参加者 ※※※※と申します。よろしくお願いします。私が入ったのは、先ほど※※さんが言いましたように1年あまりなのですけども、ふれあいサロンを社会福祉協議会で20年間ずっとやっていました。それが、もう終わりになりましたので、どこかいいところは、という感じで、代表の※※さんにお誘いを受けて参加させていただいております。私の場合は、娘たちが遠方にいますので、日頃私は孫を見るという環境ではないものですから、とりあえず何か役に立てばと思い託児をしています。その行動が回りまわって、また娘のところに返るかな、という気持ちでやっています。親心、孫心という感じでやらせていただいております。よろしくお願いします。
参加者 ※※※※です。よろしくお願いします。私は、こちらのボランティアに入る前は、介護教室の勉強をして、すみれの会という会を20年ほどやっておりまして、去年卒業しました。その後、※※さんから声をかけていただいて、いろいろと検討して、参加しました。また、私には孫が5人おりまして、近所だったので毎日みておりましたが、小学校に入ったのをきっかけに、みる機会が減ってしまいました。それなら今度はこちらで、という気持ちになり参加させてもらいました。楽しくってみんな和気あいあいとお母さん方と仲良くなれて、本当にいい仕事だなあという気持ちです。
5 事務局概要説明
(省略)
6 意見交換(ミーティング)
託児事業について
市長 皆さん、どうもありがとうございます。自己紹介を兼ねて参加したきっかけを聞かせていただきました。皆さんの話を聞いていますと、すごく前向きで、子育てを卒業したけれども、地域のお子さんやいろんなお子さんを見ていただくことによって、子育ての輪がめぐりめぐってまた家族に返ってきたらいいかな、というような本当に母心というか母性という感じが非常によく伝わってきました。ありがとうございます。
先ほど、社会福祉協議会という話が、結構皆さんの口から出てきましたが、活動のきっかけは社会福祉協議会なのですか。
参加者 そうですね。社会福祉協議会で、託児ボランティアスクールというのを開催していて、その1期生から入ったのですけど、やっぱり社会福祉協議会からのお声がけと設立のサポートがきっかけですね。赤い羽根の共同募金で成り立っているボランティア団体で、ふれあいいきいきサロンの中のボランティア団体に所属しています。
市長 療育センターでの療育を受けられている間に別に連れて来られたお子さん達の託児、弟さんとか妹さんなどは、かなりの人数なのですか。
参加者 そうですね。曜日によって異なりますが、午前中だけでも1時間あたりで9人くらいです。生後2カ月から3歳くらいまでが中心です。曜日や時間帯でも違ってきますが。
市長 託児をする際に、どのようなことに注意していますか。託児、大変ですよね。
参加者 ずっと泣きっぱなしですね。
市長 泣いている間中、抱っこしているのですよね。
参加者 今日も10時45分から11時45分まで、今日の子どもさんはあまり泣きませんでしたが、1人泣いてしまうと連鎖的にみんな泣いてしまうので、泣かないように1時間抱っこしているのが、ちょっと大変です。腰が痛いし、膝ががくがくしてくるのですけど。でもやっぱり子どもたちは、人肌が恋しいんですよね。こんな私でも肌をくっつけてあげると、すごく安心してると思うんです。なんか、ふわーっとなってくれるので、そんな感じで子どもさんをみています。
参加者 家庭環境によって、違うと思うのですが、療育センターに向かうまでの身支度って大変だと思うのですよね。バタバタしている中で、お着替えもまだきちんとさせてもらっていない、ご飯も食べさせてもらっていない、食べかけっていう子もいます。
顔を見てすぐわかるんですが、オムツも替えていない、離乳食もミルクもまだっていう状態でぱっと私たちに渡される感じなので、お子さんとしては、急に安心しているお母さんから切り離されて別世界で預けられるので、まず不信感から入って、ずっと泣き続けて。夏くらいから安心してきて自分の居場所なんだなぁ、って雰囲気を感じ取って泣き止んでくれる時期に入ってきます。大体半年かかります。
市長 毎回一緒のお子さんではないんですよね。やっぱり曜日によってとか、日によって違うでしょうし、時間も違いますよね。1年間みている子もいれば、もっと長い子もいるんですよね。
参加者 3年間みている子もいます。
参加者 昔はおもちゃ図書館で託児できたんですけども、療育センターは狭くなってしまいまして、部屋が無くなったんです。それで、行くたびに保健センターの2階とか、場所が変わってしまうので子どもさんは余計に不安定ですよね。療育するお子さんがとても増えたので、お母さんはどうしても下の子を預けたいし、私たちも見ていてすごく葛藤を覚えます。昔はもっと人数が少なかったのに、と思います。本当に、ひどいときは託児できる場所がないから、託児はお休みですと連絡したこともあります。保健センターの部屋がとれないから託児はお休みですというのが、ここ1年くらい、お断りの電話をするときがあります。
市長 療育センターを利用する子どもたちが増えてきたということは私も聞いています。最近特に多いのですか。
参加者 数年前から、軽度発達障害の見直しがありまして、保健センターの1歳児健診での判断をもとに、どんどん増えてきているのが現実です。利用者が多すぎて、以前は、亀山市の子たちもこちらに来ていたのですが、もうみられないという状態まできました。人数がほぼ倍になったという印象です。
市長 鈴鹿は一杯なので亀山でみてほしい、ということですか。
参加者 鈴鹿市の子が優先ということです。療育する部屋も、センター長の事務室で立ちながらやったときもありますし、3畳もないプレハブのところで、仕切りもなく、泣き続ける子どもをみたこともあります。2畳のスペースでやったときもあります。
参加者 療育をしている場所の隣で、壁を隔てて託児することもあります。そういうときは、隣に迷惑をかけるから泣かすこともできないし、大変です。
市長 子どもさんの数が増えたのはもちろんですが、託児をしていた子どもたちの昔と今との違いというか、この10年で時代の中で変化を感じますか。
参加者 やっぱり遊び方を知らない家庭が増えましたね。情報社会になりましたから、明らかにDVDとかスマートフォンで子育てされているな、という子どももおりますし、おもちゃに対しての反応のない子やお歌を歌ってあげても反応のない子がいたり、おもちゃや折り紙でもそうですが、反応のない子とある子で明らかに違いますね。
参加者 子どもさんによっていろいろなんですけど。お母さんが忙しいので、子育てに手をかけていれないのかなということをよく思うんです。子どもたちは、やっぱり人肌寂しいという気持ちでいることがよく分かるんです。それを見るとやっぱりかわいそうで。でも7人くらいのお子さんを4人で抱いて、3人の子を見ながらになると1時間が本当に長く感じ、大変に思います。
市長 1回、何人くらいで託児しているんですか。
参加者 だいたいマンツーマンですが、6人に対して7人でみるときもありますし、2人に対して1人という場合もありますし、ばらばらですね。本当にスタッフが足りないので、ぎりぎりの体制です。
市長 本当に子どもの環境も多様化していますし、それぞれの家庭の環境も多様化しているので、お母さんたちに求められるニーズも違うと思うんです。今の状況を聞くとそこまで対応するほど、スタッフがいらっしゃらないんですね。
参加者 まず、自分の産んだ子どもに障がいがあるということを受け入れられないところから入っていますので、もちろん次に生まれてきた自分の子どもに対してかまっていられないという状態が本音でしょうけど。本当は子育てしたいのに、気がつくとできない自分がいるという葛藤の中で療育に託児に足を運んでいますので、そのお母さんと挨拶さえも満足にできないという状況です。
市長 お母さんたちからの相談もよくあるんですか。
参加者 聞かれたこともあります。なかなか私もどういう風に答えていいか分からないですが、ここ7、8年前までは「預かっている間、今日は1時間こういうふうにしていましたよ」とお母さんにゆっくりと伝えることができたんですが、今はもう本当に忙しくて、子どもさんが多すぎて、そこまで出来ないというのが現実です。10年前のお母さん達は「どうでした?こうでした?」と聞いてくれたんですけど、今はこちらから聞いてみてもあまり子どもに関心がないというお母さんもいらっしゃいます。
市長 皆さん方の表情と言葉から壮絶な状況がひしひしと伝わってきます。療育に行かれている保護者の皆さん方もなんとか療育をしてほしいと言われるところがあって、少しでもゆっくりみてもらえるようにとか、人数も増やせるようにとか、もっとたくさん療育センターへ行っていただけるように門戸を広げたいな、とは考えてきましたが、皆さんはそこに行く子たちのサポートをされているわけですから、とても大変ですよね。
参加者 もちろん皆さんそうなんでしょうけど、お預かりした以上は命を預かっているという感覚でいるもんですから、とりあえず1時間1時間を一生懸命やっています。その間は集中してこの子をみていなくてはという気持ちで接しています。「だから最近のお母さんは。」とかそういう批判よりも、この時間を大事にという気持ちでやっています。
市長 本当にプロフェッショナルとして、自覚と責任感を持って、講習も受けられてきちんと勉強もされてボランティアに携わっているということですので、安心して子どもさんを預けることができているんですね。その一方で忙しさと言うか仕事量が増えているんですね。
笑ってお話いただいていますが託児は大変ですよね。
参加者 動き回る子どもがけがをしないように、精一杯目や身体で追っているのですごく疲れます。
参加者 お母さんのほうのサポートは療育センターの先生方にしっかりとお任せして、精神状態のケアもきちんと保護者の方たちにしていただいていると思うんですけれども、とにかく託児においては、安全・安心をテーマに見守ることを実践しています。併せてお母さん、おばあちゃんたちの愛情、ボランティアスタッフの愛情を肌に触れてもらいながら声掛けするように心がけています。自分の孫のように。もう半年も経つと、家族のような気持ちで見守っています。
参加者 託児している子どもたちは、「おばあちゃんになって」とか「お姉ちゃんになって」とか言いながら抱っこされるんですよね。そうして託児が終わって、にこやかに母親のほうに帰っていく顔を見ると、子どもたちがママーってもう飛びついていく姿をみるとうれしく思います。ずっと泣かれて抱っこしていたのは何だったんだろう、って思いますけど、すごくうれしい。やっぱり母親って偉大ですね。
子育てサロンについて
市長 先ほど、※※さんはご主人のお仕事で鈴鹿に転居したと伺いました。そのとき自分の周りには知り合いがいなくてご苦労された経験もあるというお話がありましたが、鈴鹿市はものづくり企業が多かったり他市から転勤で来たという方が結構いらっしゃるんですが、そのようなことを含めて、託児とかお母さんの気持ちをご経験された上でお話いただけますか。
参加者 ついこの前行われたほっとtimeでも、転居をしますとおっしゃったお母さんがいらっしゃいました。そのときはみんなで写真を撮らせていただいて、すごく感激したんですけど、やっぱり自分たちが生まれ育ったところから離れて、全く違う環境で生活を始めるときに、子どもを授かると一番不安なのはそこなんですよね。自分のときも本当にあっちこっち顔つなぎをしながら、隣の人に子どもが生まれると仲良くしてくださいって、子ども連れて行っていました。本当にそういうことを一つ一つ積み重ねて、さらに親子で一生懸命いろんな活動に首を突っ込むことができるようになって、絆が知らないうちに育ってきたんだな、って思ったんですね。だから何十年ぶりかで顔を合わせたときに、そのときのことが走馬灯のように思い出されてきて、やっぱりボランティアっていうのは、昨日今日育つものではなくって、自分の心が少しずつ育っていて、地域の中で役に立たせていただいているのだな、と思います。ですから、誘われるとやっぱり断れないです。助かってほしいなと思いますし、私も助けていただいております。
参加者 鈴鹿市は本当にものづくり、特に車の製造のまちですので転入転出は本当に多いですよね。私も※※から転勤で来たんですけども、最初はどこにスーパーがあるのか、子どものおむつをどこに買いに行けばいいのか分からない状態でした。でもその頃に、子育てでこんなに悩むくらいなら、自分から進んでこのまちに溶け込んだほうが早いんではないかと思いました。自分の母親が常日頃から「苦労は絶対身になるからどんどん苦労しなさい」と言っていたので、※※のことを頭から切り離して、今住んでいるこのまちがふるさとだと思うように、子どもや主人に、また自分にも言い聞かせて、泣きながら子育てをしていました。毎月のサロンに来ている方の半分以上は、ほとんど県外からお嫁に来たり転勤で来て、子どもを授かって育てている方だと思います。
市長 ほっとtimeの事業内容をもう少し詳しく教えてもらってもいいですか。
参加者 ほっとtimeという子育てサロンは、療育センターと保健センターの託児とは別に、1月以外の毎月1回開催しています。予約は不要、参加費は無料ということで、10時から11時半まで開催されています。とにかく支援センターがない時代でしたから、お母さんたちが子育てをするなかで、情報交換をする場所がないことに気づきました。じゃあ、皆さんどこで情報交換しているのかなということに目を向けていったら、やっぱりショッピングセンターの子育て広場のような所に子どもを置いて、買い物に行って、そこでしゃべって情報交換をしているという状況が結構増えてきていたのかなと感じました。これではゆっくり安全に子どもを見守れないので、そういう場所をもっと増やさないといけないのかな、と思いました。
社会福祉協議会のほうに115畳の大広間がありまして、日本独自の文化である畳の上で事業をやろうと考えました。畳はこの15年間でハイハイできないくらい古くなってきています。今はフローリングのご家庭が増えてきていますが、この畳が子どもを守る安全な道具なんです。情報交換をするにはもってこいの場所なので1時間のフリータイムを設けて、その後でみんなでお片づけタイムを設けています。家庭では課題になっているお片づけの時間も、お母さんが怒らない、ストレスをためないということを大切にしています。子どもを褒める、そしてそれに取り組んでいるお母さんたちも褒めるという取り組みをした後に、いろいろスタッフが知恵を絞って、20分間出し物をしています。手探りですが、いろんな本の読み聞かせをしたりペープサート、お芝居もやりました。素人がやるお芝居も台詞が出なかったりして最高に面白いんですけども。そこでお母さんが困っていることも聞き出したりしています。家でも毎日の子育てが大変なので、ちょっと抱いててほしいとか見ていてほしいというお母さんの要望があれば、お母さんに寄り添い、見守っています。このようにいろんな取り組みをやっているのが、ほっとtimeです。
市長 活動の場は、社会福祉協議会の大広間なんですね。
参加者 はい。ここは変わらず15年やっています。
市長 ちょっと資料を拝見させていただくと、子どもさんたちも10組以上くらい、多いと20組以上の方たちがほっとtimeの事業に参加されているようですね。月によって12月だとクリスマスとか7月だと七夕とか、その季節に応じた取り組みもしていただきながら、活動していただいているなと思うんですが、今の若いお母さんたちが苦手にしている季節の行事などを子どもたちに教えたり伝えたりしているんですね。普段はもちろん手遊びとかお片づけも大事だけれども、日本の四季折々にこういう行事があって、ふるさとではこういうことがあるよって、そういうことも教えていただいているんですね。
参加者 見守りスタッフは、子ども時代に自分たちの母親と一緒に近所のおばあちゃんたちと関わった経験があります。その頃おばあちゃんたちから子守唄や童謡や手遊びなどを習っている時代ですからね。テレビとかDVDなどで育てていくよりも、まず自分たちの経験も生かすのであれば、やっぱり日本ならではの童謡や子守唄を歌ってあげるのも、お金に代えがたい財産ではないかな、と思います。一人一人育った環境が違ったと思うんですけれども、プロではないですが、その分どんどん味が出てきます。お母さんたちに伝えてあげて、家でもできる遊びや歌を歌ってあげて、後世につなげていけたらなと思います。
現代の子育て家庭の現状について
市長 ここに参加されるお母さんというのは、働いている方ではなく、基本的にはお家にいられる方ですか。
参加者 家にいる方のほうが8割ですね。
市長 中には、仕事を休んで参加するという方もいらっしゃいますか。
参加者 仕事をしているお母さんももちろんいます。子どもと遊ぶ時間が足りないということで、保育園や幼稚園を休ませて来てますね。
市長 子どもと遊ぶ時間が足りないというのは。
参加者 触れ合い方が分からない。泣かれたらどうしようか、という感じですかね。
参加者 今は全部家電がそろっていますが、昔は紙おむつもなかったんですよね。当時はおむつを洗っていました。今は家事の時間は減っているのかもしれませんが、何かが違うんですね。時間のサイクルが違うんでしょうか。でも、いろんなこと、電話やスマホ、DVD、パソコンなどをやる時間が増えているんでしょうか。
参加者 ゲームしたり。あとは、なかなかご近所さんとのお付き合いがなくなってきている現状で子育てしようとする、まず公園デビューします。公園デビューすると、公園に来る方には会えるんですが、やっぱり急に仲良くなれずもどかしく感じているようです。本来ならだんだん遊べる状態になっていくんですが、ほっとtime行くと既にその状態に入っているんですよ。やっぱりこの場所はいいんだな、って思います。ご近所さんの付き合いが希薄になっているだけに、こういうところに来ることがひとつの楽しみに思っていただいているのではないでしょうか。子育て中のお母さんたちは私たちの子育てしていた頃よりももっと悩みがありますよね。また子育ても難しくなっているし、車も本当に多くなっていますよね。私たちの時代は車があんまりなかった時代でしたが、今は本当に危険が一杯のなかで子育てしていて大変だと思います。実施回数を増やせたらもっとみられるようになるのかなと思います。
市長 この前はですね、今まさに子育てをしているお母さんたちと座談会をしたんです。その方たちから出た要望は、子どもたちが参加できるイベントをもっともっと教えてほしいとか、子どもたちを連れて行ける場所をもっと行政から発信をしてほしいということでした。広報で見るだけではなくて、スマホで見たいということです。スマホに載るような情報の充実をしてもらえれば、それを見ながら自分たちで探して参加できるので非常に便利だということでした。朝、広報やチラシを見て探している時間がすごく大変なので、広報などで探すよりもスマホで『今日はお隣の公園で子どもさんたちの何か参加できるイベントやっていますよ』『今日はここのホームセンターとかモデルハウスでなんとかショーをやっていますよ』とか、そういった情報を一元化してスマホで見られるようになると、公園にも連れていけるし、サークル活動にも連れて行けるのにと。1日が長いって言っていました。
参加者 家にいる時間を長く感じているのではなくって、外でどう過ごしていいかが分からない。出かけたいんですよね。情報を一括りにして流してほしいとは確かに言われますね。うちに来たお母さんが、このエンジェルハウスを知るためには、ネットのどこを検索したらいいんですか、から始まります。子育てに対する質問よりも、どうやって情報を得たらいいのかという質問の方が先ですね。
市長 私も子ども2人育ててきましたが、私が子どもたちを育てていたときからもう20年経って、この間はジェネレーションギャップを感じたんですけど、そんな中でもやっぱり古い時代の子育ての方法を求めているお母さんもいるんですよね。
参加者 いますね。やっぱりこの時代だからこそ、改めて昭和の時代の子育ての要点みたいなものを聞いてくるお母さんもいたり、情報社会の中よりもあえて人とのつながりの中で子育てのポイントを教えてくれるきっかけになるサロンに行きたいとか、ふれあいたいとかって言ってくれる方もいます。
市長 まさに情報社会で、情報を得てそれぞれの家庭を成り立たせていたりするところもあるのは確かです。でも彼女たちは彼女たちでそれで必死で子育てをしていて、全然頼るところがなければ、情報にしか頼れないという現状も理解できます。※※さんのお話のとおり、鈴鹿市にもそんなお母さんたちが増えてきたんだなと思います。以前は、2世帯、3世帯の家族が当たり前で、保育園に行かなくてもおばあちゃんおじいちゃんがみてくれていたという地域のなかで子どもたちは育っていたのですが、今は地域の中でというよりも、核家族の中で育てられている状況に鈴鹿市もなってきたんですね。そんなに都会でもないし田舎でもないと思うんですけど、変わってきたんだなというのを実感していて、情報の一元化でお母さんたちの今の悩みを解決できるのであれば、少しでも解決できるような方策をとらないといけないなと思いますし、一方でどうしても託児をしてもらわないといけないという状況の子どもたちのサポートを皆さん方がしているということですね。
市に望むことについて
市長 せっかくの機会ですので、ここはちょっと行政で変えてもらうべきなのではないかというところがあればぜひお聞かせください。
参加者 市民生活しているボランティアスタッフの声というよりも、子育てをしているお母さんたちが困っていることがあるんです。まず療育センターについてですが、託児専用の部屋がないんです。毎回どこで託児するかはばらばらなので、その場所の確保をしていただきたいです。それから、さまざまな利用者がいらっしゃいますが社会福祉センターの中におむつの交換台が1つもありません。また、授乳室もありません。あとは、畳ですね。活動している115畳の畳は年季が入っていますので、安全ではあるんですが、赤ちゃんを寝かせてハイハイできない。スタッフが歩くと雪のように舞い上がっています。喘息になるかもしれませんし、ちくちくして痛いです。利用者から、今日は内科に行きます、子どもクリニックに行きます、皮膚科に行ってきましたと言われると、これはなんとかしないといけないと思いまして、積み立てをしようと思いましたが赤い羽根共同募金からだけでは、余裕がありません。安全を守る場所の環境を整えるには予算が足りていないのが現状ですので、末松市長のお力を借りたいと思っています。
市長 ありがとうございます。社会福祉センターはどちらかというと子育てというのと違う意味合いの高齢者福祉のための施設なので、おむつ交換台がなかったり多少畳が傷んでいても、おじいちゃんおばあちゃんだからっていうところがあるのかな、と思いますが、今現状はそこでそういう風なサロンを開いていただいたりとか託児をしていただいていたりとか、そこで助かっているお母さんお父さん方がたくさん見えるという現状がありますので、いずれは社会福祉センターも建替えをしていかなくてはならない大きな公共施設であり、大きな課題として捉えています。ただ建替えるにはもうちょっと時間がかかりそうです。まず現状の中で、畳とかオムツ台とか、社会福祉協議会の皆さんとも現状で困っていることも、高齢者の方と子どもさんたちが交わっていただいて交流していただくときにも大事なことですので、一度、私も社会福祉協議会はよく足を運びますので、現状も含めて社会福祉協議会の方たちと話をさせていただきたいと思います。
それと、療育センターで託児をしていただく部屋が定まらないっていうことは、大きな問題だと思います。お子さんも精神的にも不安定ですよね。療育の方が非常に大変だとは聞いていましたが、そんな状況だと思っていませんでした。さらにそこに連れて来られている子どもさんたちの託児が同じくらい大変だということで、体力的な大変は別にしても、部屋がなかったり変わったり、また、部屋がないから託児ができないということでは、一番肝心な療育に不安を感じると思うので、その辺は担当課、担当行政とよく話をして、どうやってしたら解決できるのか難しいところではありますが、一足飛びには解決できないと思いますが、なんとか実施できるようにしていきたいなと思います。
参加者 ありがたいです。託児ができないのならお兄ちゃんの療育に行くのは止めておきます、と言ってボランティアのスタッフたちに今日お休みですって連絡が入るので、それはもう絶対あってはいけないことなので、ぜひ話を進めていただきたいですね。
市長 託児の方法は子育て支援センターでお預かりするのとはまた違うのですよね。
参加者 違いますね。
市長 子育て支援センターりんりんとの交流はできているんですか。
参加者 できています。りんりんの所長へ、ときどき困っていることを相談しに行くんです。勉強会も開いていますし、出前保育を利用させていただいて、入園前のお母さんたちの不安を取り除くという意味でも、私たちのボランティアやほっとtimeでの出し物などの勉強会を開いた際には来てもらったりもして交流は深めています。
市長 りんりんに行っている方たちが、ほっとtimeに来られたりとかいうこともあるんですか。
参加者 はい。ただりんりんは車がないと行けませんよね、乗り合わせないと行けません。その悩みを持っているお母さんたちがほっとtimeに流れてきます。転勤で来ている方は車を持っていない方がいるので、りんりんに行くことは断念して、月に1回のほっとtimeに来ていらっしゃる方もいますね。また、りんりんは駐車場が一杯だったり、今日は満席ですと断られたって言って、お弁当を持って、ほっとtimeに来ている方もいます。
市長 本当に深刻ですね。その年代に応じて、子どもさんたちの年齢に応じて、抱える悩みというのも違います。実は、今朝も放課後児童クラブをこれからどういう風に改善し、広げていくかという会議をしました。年齢が今までは小学校3年生までで良かったのが6年生まで預かってくださいねということになると、それだけ場所を確保し、指導員を確保しなくてはいけません。女性活躍しましょう、女性が働いて、労働力を支えていきましょうとか、みんなでワークライフバランスをとりながら頑張っていきましょうと言っている時代において、待機児童は鈴鹿市にはおりませんが、それでも保育所が足りなかったり、その子どもさんたちが生まれてから義務教育が終わる間のステージがそれぞれみんな違っていて、どこまで市が行政サービスとして提供ができるのか、環境整備ができるかということも考えねばなりません。財政もありますので、その中でどういう風にバランスよくできるかな、というのを常日頃から考えながら運営しているつもりです。放課後児童クラブも各小学校に1つ以上はあるので、それなりに条件が整ってきたかなと思うと、いやいやまだここのところは足りなかったとか、いや預かってもらってはいるけれどもこの施設は老朽化し過ぎているみたいな話があったりするので、その一方で、幼稚園とか教育などへのニーズよりも預かるとか育てるというニーズが高まっている状況の中で、また別に療育と言う問題を提案していただきましたけども、基本的に本来の目的を達成するためには周りにこれだけのサポートがいるのだということを改めて今日のミーティングの中でお示しいただいたので、ちゃんときちんと一つの問題としてできるだけ時間のかからないうちに改善をしていかないといけないんだなということを、切々と訴えていただきました。
これは、要望活動ではありません。現状のお話を教えていただいて本当に良かったと思います。
ボランティアについて
市長 他に、どうでしょう。この際、まだここのところは良かったとか、このボランティアやってきてすごく自分たちが生活に張りがでたとか、さっきおばあちゃんっていう話をしていただきましたが。
参加者 ほっとtimeに集っていたお母さんたちが、以前ぎゅうとらとかハンターとかベルシティとかで買い物していたら声をかけてもらって、「この前は楽しかったです。あの時のボランティアさんでしょう?あの時はありがとう。」ってお礼を言われた時や、「療育センターで託児してくれたうちの子ね、世話になってこんなに大きくなりました。」って言われたときに、ボランティアやっていて良かったって思えました。ボランティアっていうのは人のためではなくて自分の喜びのためにさせていただくことなのかな、と思いました。
参加者 ボランティアと言うと、自然災害に関わるボランティアにだけ目が向けられると思うんですけれども、人とのつながりも必要な部分ですので、自分のまちのボランティアをしている人達をいかに増やすかっていうのも大切です。ボランティアの高齢社会というのも鈴鹿市のボランティア連絡協議会でも課題にもなっているんですけれども、やっぱりやっている人たちが生きがいをもってやっていると笑顔が出てくるんですよね。その笑顔を家庭に持って帰れるのも一つの家庭によるボランティアです。
うちの子どもなんかも発足当時は家にいたんですが、それが20歳になりまして成人式を迎えたんですけども、「いつもボランティアに行く日は笑顔だね」って、「なんかわくわくしているね」って言われます。折り紙を家で持ち帰ってやる作業があるんです。そのときに、「手伝おうか?」とか言ってくれるんです。次世代の子達が私が地域でボランティアをやっているということを近所の人達も知って「手伝おうか」と言って、自分の家庭の中でもそうやって助け合いの心が芽生えるというのが、ボランティアに繋がっているのかな、と思います。もっと増やすという意味では、鈴鹿市にボランティアをもっと増やしたいので、自分の家庭の中から自分の姿を見せるという事はいいボランティアなのかと思ってやっています。
市長 家族の協力なしには、非常に難しいと思うんです。皆さんのご家族はすごく円満なんですね。非常にそういう風な雰囲気が醸し出されていて。
参加者 主人の協力、家族の協力がないことには、喜んでボランティアに行くことはできませんし、「行ってくるわね」っていったら「はい」って感じですから、うちの主人のほうも。それで長く続けられたというのがありがたいです。子どもは女性2人男性1人です。私は※※※、主人は※※※出身で、3人とも遠くにおりますから、普段は夫婦2人でけんかばっかりです。
市長 では、他県の子育ての環境のご事情もお嬢さまから聞いたりすると、鈴鹿と比べてどのように違いますかね。
参加者 どう違うんでしょうね。はっきりしたことはわかりませんが、うちは、※※※市と※※県にいるんですけど、やっぱり療育センターはありましてね、そこに一回行ったことがある、と聞いたことはありますし、私は鈴鹿のことをもちろん話します。うちは孫が双子だったんですね。1人でずっとマンションの中でみていまして、「大変だろうから、私が行こうか」って言っても、なかなか「来て」とも言わないですから。私も寂しさがつのり、結局孫を見られない分、エンジェルハウスの子どもたちをみることが私の支えになっているんですね。やっと一年生になって、毎日、LINEで「今日は学校に行っている?元気に行っている?」っていう応援だけをして過ごしていますけど。だから寂しさは半分です。寂しい分こちらの子どもたちへのボランティアをというような気持ちでさせていただいています。
市長 同居はしてないけども、ボランティアできる時間がもてるよっていうお母さんたちがたくさんいらっしゃることが、ある意味ボランティアという組織の良さであり、持っているノウハウを、今みてもらいたいけどみてもらえなくて悩んでいるお母さんたちにつなげる。全然血縁関係もなければ、地縁関係もないけれども、地域のつながりや市のつながりの中で、そういうことができるっていうところが、すごくやりがいを感じていただいているというか、逆に言えば、行政が助けてもらっているというところだと感じています。私たちがやっていかなければいけない、本当だったら公共サービスとしてやってくださいと言われる部分かもしれませんし、やっている自治体もあるかもしれませんけども。私たちは保育園としてとか子育て支援センターでの子育てサービスはできているけども、それ以外の本当の手の届かないところを皆さん方に補完していただいているというところがあるのかもしれません。
参加者 親たちも核家族で育っていますけど、育ってきた子たちも核家族化になってきますから、おばあちゃんたちも愛情を注ぎたくても注げない環境になってきていますので、その愛情をどう向けるかといったらこの鈴鹿では全く血縁関係のない子育てを頑張ってきている子に注ぐことが大切です。私は常にみんなに言っているんですけど、鈴鹿で子育てしている子どもも宝ですけども、子育てしている母親も当然宝です。それをテーマに私はやってきているので、それを時間の空いている方たちに呼びかけてボランティアも宝になってもらって、サポートしていくっていうところにしなくてはいけないな、と思っています。
市長 すごい、そうですよね。子どもは宝で、次世代を支えてくれる宝ですけど、そこを支えるお母さんたちも宝なんですよね。
参加者 あのお産の苦しみを考えたら、誰がサポートしなければいけないかといったら、市民ですよね。やっぱり。
参加者 私の場合は遠くから来ているので、転勤された方も離れている親御さんにすぐ来てもらえないって。そういう方は逆にいとおしく感じますよね。私自身がそうですから。精一杯させていただこうという気持ちだけですけど。
参加者 ※※さんが言っていますように、今私にとってボランティアは、私の生きがいになっているんです。朝起きて、今日一日どうしようかな、っていうんじゃなくて、今日は子育て支援に行くんだ、頑張ろうっていうのが、なんか元気の素で元気いただいています。反対にありがとうございますって言いたいときも一杯あります。
市長 会員さんはどれくらいいるんですか。
参加者 一応、休んでいるものもおりますけども11名在籍になりますね。やっぱり入ってきたときは私も30歳はじめくらいでしたけども、50歳近くなりました。入ったときに60代だったメンバーが80歳近くなり、ボランティアの中でも高齢社会に入ってきています。身体も心もぼろぼろになる日もありますが、みんなに会える、子どもに会える、お母さんに会えると思って頑張っています。何か自分もやりがいをもって何かできないかと思うことが、生活の励みですよね。高齢化、されど高齢化ですけども。本当に、やるぞ!高齢化!!って感じでみんな意欲を出してあげる場所でもあるのかな、と思って。いいやりがいのあるボランティアですね。
市長 NPO法人をとるような市民活動団体も増えてきて少し活動の方向性が、今までのボランティアという認識から、時代の流れで市民活動として名前も移行したというところがありました。ボランティアに携わるということに一歩引いてしまう若い方たちもいらっしゃいますし、自分たちは市民活動なのだから、ボランティアとは違うというような話をされる専門家が結構みえるんですけど、皆さん方がやっているボランティアっていうのは、市民活動でありボランティアでありっていう、本当に福祉の心、母性の中で活動をもっともっと活動のアピールをして、同じ志を持つ方を増やしていくことで、鈴鹿市の子育て環境がもう一つ上の段階に行くのだな、と思いました。
参加者 アピールに関してですが、活動について市報に掲載したこともあったんです。200人近くの親御さんたちが来てしまって。なんとか対応できたんですけども、対応を手厚くはできないので。市報だけに載せるっていうことではなくて、情報をいかに利用するかということもテーマになっていくと思いますね。それをやっぱりボランティアをやっている方たちに働いていても子育てをしていてもボランティアをできる場所が鈴鹿にはあるんだということを伝えることも大事なのかなと思いますね。決して、子育てを終わった方たちだけがボランティアをしているのではないということを、また、このまちにはやりがいのあるボランティア団体があるということを知ってもらいたいですね。子育て中のお母さんやお父さん、おじいちゃんおばあちゃん、それから別に子どもがいなくてもできると思いますので、仕事をしていてもできるということを知ってもらうには、情報をいかに使うかということがテーマになってくると思います。体力も要りますから。持続するっていうことも大事です。
市長 持続するっていう事はすごく大事で、この活動をこんなに長い期間持続していただいて15年やっていただくということは、継続は力なりじゃないですけど、本当に皆さん方の一つ一つの気持ちや努力や活動ということが、お母さんたちの助けに繋がってくる。どこかで必ず助けに繋がっていて、必ずまた皆さんのところにも返ってきていると思いますので、ぜひこれからもいろんな意味でご苦労あるかと思いますけど、さっき途中でお話いただいた、物理的に直すところとか環境整備をしていかないといけないところというのは、きちんとしたところで取り上げさせていただいて、また対応ができるように努力したいと思います。
ぜひ今後もさらなるご活躍を祈念いたしますとともに、ご健康にもご留意いただきながら、活動を続けていただきますよう、よろしくお願いします。
本日は本当に参考になるお話をすごくたくさん聞かせていただきました。皆さん沈むのではなくて、ものすごく明るい方たちが多いですね。母親仲間として、これをご縁にさせていただいて、意見交換をさせていただけると大変ありがたいなと思っておりますので今後ともよろしくお願い申し上げたいと思います。大変参考になりました。本日は本当にありがとうございました。
※この会議録は、要約しています。
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