第4回「日本茶インストラクター協会三重県支部鈴鹿地区・鈴鹿市茶業組合青年部」
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とき
- 平成24年2月16日(木曜日)14時~16時
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ところ
- 市役所本館12階 1205会議室
- 参加者
- 日本茶インストラクター協会三重県支部鈴鹿地区・鈴鹿市茶業組合青年部12人(男性11人、女性1人)、市長、産業振興部長、生活安全部長
今回のミーティングで出た主な意見
- お茶の普及について
- 新名神パーキングエリアについて
- 日本茶インストラクターについて
- 鈴鹿のお茶のPRについて
1 開会のあいさつ(事務局)
皆さんこんにちは。本日はお忙しい中、「市長と話そう!鈴鹿(まち)づくりミーティング」にご参加をいただきまして、本当にありがとうございます。昨年5月に末松市長が就任し、市長の施政方針の中に対話と協働を掲げていまして、市民の方と市長との直接対話が非常に大切であると思っています。そんな中で、本年度から名称も新たに「市長と話そう!鈴鹿(まち)づくりミーティング」を企画させていただき、いろんな活動団体の皆さんと直接意見交換ができる場を設定させていただいています。今日は、日本茶インストラクター協会三重県支部、鈴鹿市茶業組合青年部の皆さんとの対話集会を企画させていただきました。今回が、今年度最後の開催となります。どうぞよろしくお願いします。それではまず、末松市長よりご挨拶をさせていただきます。
2 市長あいさつ
あらためまして皆さんこんにちは。今日は、「市長と話そう!鈴鹿(まち)づくりミーティング」に、大変お忙しい中、皆さんにご参加いただきましてありがとうございます。
昨年の5月に市長に就任させていただきまして、10カ月が過ぎようとしています。先日は、当初予算の編成ということもあり、記者会見もさせていただき、来週からは、3月の定例議会が始まります。そんな中で、今日は皆さん方とこのような機会を持てるというのは、ほっとするひとときでありながら、また、ご意見をいただくいい機会だと思いますので、ぜひともよろしくお願いします。
お茶と言いますと、やはり鈴鹿は産地ですので、いろんな意味で長年お茶に携わっていただいてみえます皆さん方には、ご苦労をかけているところもあると思いますし、一方で若干伸び悩んでいるという状況も理解をしているつもりです。何とか皆さん方と一緒に協働する中で、できるだけお茶が普及して、今日は、急須も用意していただいてありますが、こういった形でリーフで飲めるような活動もしていかなければならないと思っています。
給食の中や、接待やいろんなところで若干お茶が遠のいているところがありますので、そういったことを含めて、いろんなご意見をいただくのかと思っていますのでよろしくお願いします。大変厳しい時代ですが、共に元気な鈴鹿市、共に元気な産業というものを生み出していきたいと考えていますので、今後ともよろしく申し上げまして、冒頭のご挨拶に代えさせていただきます。
3 参加者代表あいさつ(※※※※様)
皆さん、こんにちは。本日は、「お茶の普及」というテーマで鈴鹿(まち)づくりミーティングに参加させていただくことを大変うれしく光栄に思います。団体を代表して、お礼を申し上げます。
それでは、私の方から団体活動の紹介をさせていただきます。まず、鈴鹿市茶業組合については、以前より市長にも総会に来ていただき、その活動内容についてはご存知かと思いますが、あらためて簡単に紹介させていただきます。
現在、組合員数は95人、内青年部17人、7法人で構成されています。主な活動としては、新茶祭りの開催、市内でのさまざまなイベントでの鈴鹿の茶のふるまいなどPR活動、うがい茶の寄贈、3日後に2回目となる、「すずか茶(ちゃ)~キット」の開催などがあります。そして、年間を通じて17回程度開催している、お茶のお話会、このお茶のお話会は、日本茶インストラクターの方々に講師としてお世話になっています。このようにさまざまな活動を積極的に行い、三重県ナンバーワンの産地としても、あるいは全国でも10番目ほどの産地としても、日々努力している団体です。今日は、その中でも若手の方々に参加していただきました。
次に、日本茶インストラクター協会三重県支部鈴鹿地区についてですが、まず、日本茶インストラクターとは、NPO法人日本茶インストラクター協会が認定した資格で、毎年1回認定試験があり、2000年4月に1期がスタートして、2011年現在、全国に2,615人、三重県支部55人、鈴鹿地区は7人となっています。活動としましては、昨日も三重県支部の総会がありましたが、その後お茶の鑑定、品種・産地当ての協議を兼ねた研修会を行ったり、お茶に関するさまざまな角度からの研修会を年に数回開催したり、あるいは、県庁での伊勢茶品評会入賞茶のふるまい、インストラクションなどの活動を行っています。また、先ほども申しましたように、鈴鹿地区のインストラクターはお茶のお話会での講師としてインストラクションを行っています。
それと、19日に2回目の開催となる「すずか茶(ちゃ)~キット」へも全面的に協力しています。この2つの団体がうまく協力し合って、全国でも先進的にお茶の普及活動を行っていると言えます。
今日は、このミーティングでさらなるお茶の普及のためのヒントが、見付けられるような意見交換ができればと思いますので、よろしくお願いします。
4 参加者自己紹介
(略)
5 事務局概要説明
(略)
6 意見交換(ミーティング)
(事務局) それでは、ただ今より意見交換に入りたいと思いますが、本日のテーマがお茶の普及ということで、せっかくの機会ですので、市長も参加し、まず日本茶インストラクターの方からお茶の入れ方をご紹介していただいて、皆さんで鈴鹿茶をご賞味いただきながらの懇談とさせていただきます。
(日本茶インストラクター※※※※さんより日本茶の入れ方のインストラクションを受け、市長自らお茶を入れ、試飲する)
お茶の普及について
(市長) 大変美味しくお茶をいただきまして、ありがとうございます。今後も、こうやってお茶を入れさせていただけたらと思います。
それでは、ミーティングを始めていきたいと思いますが、ぜひ我こそはという方から手を挙げていただければと思います。
(参加者) 先ほど、お茶の入れ方を覚えていただきましたが、県外市外から来たお客さんに、市長自らがお茶を入れて出すというのは、ものすごくPRになると思いますので、ぜひしていただきたい。
もうひとつ、いろんな会議があると思いますが、最近は、簡略化でペットボトルが多かったり、女性のお茶汲み作業が駄目だと言われていますが、やはり産地であれば、その産地のお茶を使うということで、確かに、ペットボトルでも鈴鹿のお茶や伊勢の茶というものはありますが、やはり、こうして葉っぱで使ってもらうのが一番消費の拡大にもなりますし、濃い目に出してもらえば、より多くのお茶っぱを使えますので、ぜひ市で会議がある時は、男性が入れてもらっても女性が入れてもらっても構いませんし、現にインストラクターは男性の方が多いので、市長でなくても、鈴鹿市の職員が皆さんお茶入れができるくらいの勉強であったり、お茶入れをしていただいて、毎回お茶を飲んでいただきたいと思いますのでよろしくお願いします。
(参加者) 家庭でのお茶の普及は厳しいというのは、よく言われていますが、やはりこだわった商品や、変わった商品に対しては、消費者の方が敏感に動いているような気がします。在り来たりの商品となると、なかなか流通の方も小売の方も興味を示さない、もしくは、安心安全あっての話になっているのが、現状の流通だと思います。私は、流通の方ですから、生産という認識ではないので、作ってみえる方とニュアンスが離れていて、消費者側の意見は見えるのですが。市長さんとか市の農林の関係者の方には、いろんなイベントなどで、お世話になっていますが、やはり作っている人も売っている人も、消費者にPRをする場というのが今後一段と大事になると思います。
(参加者) 今日もお茶を売っていましたが、やはりお客さんから、冷まさなくちゃいけないんでしょ、とか言われて対話していくと、だいたい6割くらい以上の方が、いつも熱湯で入れていると言われます。熱湯で入れても美味しく出るお茶というのは、品質さえ良ければどのように入れても美味しく出るわけですから、そのようなお茶を皆が作ってもらって、そこで時間にゆとりがある人は冷まして、まろやかなお茶を飲むというようなことをしてもらったらいいと思います。そこで品質を上げる時に、やはり生産者はどうしてもコストが掛かかりますので、鈴鹿市の中で消費が回っていくようになると、私たちのお茶を買ってくれる問屋さんや小売屋さんも単価を高く買えるようになると思いますので、なんとか回っていくように私たちも農繁期でない暇なときは、売り場に立ってお茶のいいところをPRしています。でも、年間通してとなると畑から離れられないというのがありますので、そこをなんとかお願いしていいように回っていって、その中で、いいお茶を生産者は生産に集中できるような環境ができていけばいいなと考えています。
(市長) いつもこのように集まって、意見交換されていますか。
(参加者) 町ごとに研究会があったり、世代ごとに何人かのグループになって集まることはありますが、何世代もいろいろな方が集まって喋ることは少ないです。
(市長) お茶に携わってみえる方は、どれくらいみえますか。
(参加者) 茶業青年というグループでは、20~40歳くらいまでの間のメンバーで17人、抜けている人もいますので、全体では22~23人います。
(市長) 後継者のお話が出ましたけど、農業は別としてもお茶の括りの中で、これだけの後継者がみえるということは、非常に期待ができると思いながら、その分、私たちもしっかり支援をしなきゃいけないことがたくさんあると思うので、産地であるお茶の葉を使って市役所でお茶を飲んでいただくような方法をとるということもそうですが、今まで、何かあるとお茶を出していた機会が、どうして無くなったんでしょうか。
(産業振興部長) 私の記憶している限りですが、男女共同参画が叫ばれてきた中で、昔はだいたいお客さんが来たら、女性の方が、お茶を出すというのが普通でしたが、男性も女性も同じ仕事をしておきながら、なぜ女性だからお茶を出すのかという話が出て、全国的にお茶を出すのをやめるという風潮が出てきたんじゃないかと思います。全国的に広がって市役所や企業でもお茶を出す接待というような風習が無くなってきました。それは、お茶に問題があるわけでなはなく、そういう行為自体が無くなったということで、いつのまにか結果的に、お茶の販路が減ってきたということになってきたと思います。
(市長) 産地だからこそ、鈴鹿のお茶だからこそ、できたら役所の場から機会を多くつくってもらいたいということは、おっしゃられる通りだと思います。最近、キックオフイベントやいろんなところでも、お茶を飲んでいただく機会をつくっていただいたり、PRを一緒にしようということで、させて頂いている場が何カ所かあると思いますが、イベントだけではなく、市役所でお茶を飲んでいただけるような環境づくりというのは、これからの課題になってこようかと思っていますので、それは大いに場を設けていきたいと思っています。個人的にですけど、やはりお茶くらい飲みたいとお客さんも思ってみえるでしょうから、入れ方も教えていただきましたので、鈴鹿だから美味しいお茶を飲んでいただくというのは、ひとつのイメージアップにつながると思っていますので、努力をさせていただきたいと思います。
学校にもよく行っていただくということですので、学校の中での子どもさんにお茶を教えていただく時の雰囲気とかご紹介いただきたいと思います。
(参加者) 最初に説明をさせていただいたように、交代で年間17回、小学校が主ですが、お茶のお話会ということで、授業を受け持っています。その関連で、話をさせていただきたいのですが、もう10年活動していますが、その時は美味しかったから家でも入れてみると話をしていますが、やはり習慣にはならないです。今は、核家族化が進んで茶の間というのが無くなってきているからです。せっかく10年続いている良い事業ですので、次の段階として、小学校で授業の間の時間を利用して、習慣的にお茶を飲むようにお茶タイムをつくって、班で日替わりでお茶の入れ役を変えて、美味しいお茶を飲むことを習慣付けて、お茶を入れることによって、コミュニケーションもとれる。時間は掛かりますが、将来のお茶の利用層、子どものうちから育てるということを、次の段階で進めていくべきだと思います。
(参加者) 小学校の話とつながりますが、親御さんたちがお茶を飲まれないので、急須が無い家もあるようで、でもペットボトルのお茶は飲んでみえます。ですから、茶の間タイムというのが減っているというのも現状です。孤食と言って、子どもたちが個人でバラバラに食事をすることが多いです。塾へ行く、お父さんは帰りが遅い、お母さんも仕事ということで、食事は別々で、なかなか家族そろって食事をしない、だからお茶を飲まなくなるという悪循環です。
そういった中で、もうひとつ輪を掛けて、今はネット社会ですので、お茶を飲む家でも静岡や鹿児島からお茶を買っています。私は、お茶の入れ方教室をいろんな所でさせていただいていますが、1号線からこちら側で、茶畑にあまり触れられない方は、鈴鹿でお茶が取れるのを知らない方が結構みえますので、やはりまず地元の方にPRするという意味で、植木祭りでお茶の呈茶をしたり、駅でしたりもしていますが、ぜひ、市役所の1階に素敵なスペースがありますので、新茶の時期や、寒くなってお茶が恋しくなってきた時期に、定期的に呈茶や、先ほどさせていただいたような、簡単なレクチャーをするような場を設けさせていただけたらと思います。協力をさせていただきますので、まず市民の方に鈴鹿のお茶が美味しくて、たくさんとれるということをPRすることも大切だと思います。
市役所で、まず飲んでいただくということですが、そんなに難しい入れ方ではなかったと思いますので、使う道具は急須と湯のみと量るスプーンだけあれば、簡単に入れられますので、市の職員の方々もたまに集まって、お茶の美味しい入れ方をワイワイしながら学んでいただくということもしていただいて、皆で、市役所全体がお茶を入れ合いながら、美味しくほっとしながら飲む時間も作っていただけたらと思っています。
(市長) 過去、市役所の1階でお茶を振舞っていただいたことはないですか。いいことだと思います。あの市役所の1階のスペースは、皆さんが来ていただいて、興味を持っていただけるベストポジションだと思うので、明かりが入る場所で、ランチタイムコンサートもしようと言っていますので、そういった時にお茶を飲んでいただけるような機会を、文化と産業と頑張ってやりたいと思います。知っていただく機会は、非常に大事だと思いますので、今からの季節ですと、新茶の季節ですか。
(参加者) 新茶は5月末だとだいたい揃います。誰がするかは、生産者の方か、私は生産者ではないですが、小学校の入れ方も行かせていただいています。また、市の方にもそれまでに練習していただいて、皆さんでぜひワイワイしながら1階で入れさせていただけたら、非常にいいかと思いますので、よろしくお願いします。
(参加者) 三重県でも渋いお茶ではなく、かぶせ茶と言われるえぐみが少ないお茶が日本一の栽培をされています。そのかぶせ茶の方をPRして欲しいと思います。やはり、子どもたちはお茶には渋いというイメージがあると思います。小さい子だと、渋いものだと飲みにくいと思うので、やはり、えぐみの少ないかぶせ茶を、できれば皆さんに飲んでもらいたいと思っています。
(市長) 鈴鹿は、かぶせ茶になりますか。
(参加者) 三重県で一番多いのは鈴鹿です。そして全国1位というのがありますので、できれば、渋みの少ない旨みのあるかぶせ茶を市民の皆さんに知ってもらいたいと思っています。
新名神パーキングエリアの活用について
(参加者) PRのことで、ちょっと先になりますが。山本の方に新名神のパーキングエリアができますので、そこら辺とうまく組んでPRできないかなと思っています。鈴鹿市として、何かアイデアがありますか。
(市長) 新名神は、平成30年という話ですが、今から、その辺の今の状況をお話させていただきます。たぶん、お茶農家の方は、西部地域の皆さん方でもありますので、西部地域について、これから鈴鹿がどのようになっていくのかは、知っていただいた方がいいと思い、今日は担当課が来ていますので説明させていただきます。
(土木総務課 幹線道路企画室長) 新名神の高速国道を今、ネクスコさんの方で事業が進められています。市長が言いましたように、平成30年度に本線とパーキングエリアの計画が決まっています。また、スマートインターチェンジを含めて市としては、なんとか通過するだけだとどうしても利便性が劣るということで、四日市から亀山までの間27.8kmの間で、菰野しか本インターがないので、このパーキングエリアを活用したスマートインターチェンジ設置の実現に向けて取り組んでいます。場所は、椿小学校から北側概ね500メートルの位置で計画しています。ここはほとんど茶畑ですが、そこをこれからネクスコさんが国からの委託を受けて事業を進めていきます。今回のパーキングエリアは、集約型と言いまして、またサービスエリアとは少し違い、上下線を一つにまとめた形で、土山と同じようなイメージになると思います。ひとつの平面を上り下りで使うという計画です。これがだいたい6ヘクタールくらいの土地を協力いただきたいと聞いています。その中で、今回は、市の方でもスマートインターチェンジに取り組んでいますが、まだ確実につくとは決まっていません。今回、おおむね6ヘクタールのパーキングエリアの敷地の中で、営業施設は、ネクスコさんが直営でやられる施設だと聞いています。当然、こちらは調整区域です。1.5ヘクタール程の平面施設に、給油所と通路と商用施設の予定で、商用施設は1300平方メートルくらいだと聞いています。特徴は、スマートインターからは当然出入りできますが、裏からも山本と大久保との境の道路からも直接出入りでき、一般の方でも、料金関係無しに入っていただけるよう専用の駐車場に車を停めて休憩施設を利用していただき、地域の物もここを発信の場にしながら、活用したいというネクスコさんの思いもあります。本市としても、年間何十万人といった利用客が見込まれる中で、有効活用していきたいということですが、今のところはこういう形で、給油所、トイレ、商用施設の計画がされています。
(参加者) 私は、山本町の町内に住んでいまして、このスマートインターが出来る所は一番高い所で地上げして17メートル上がります。そうすると、そのパーキングから当然、海が見えて、真上を見ると鈴鹿山脈が見えます。こんな見晴らしのいいパーキングエリアは日本でそんなに無いです。もうひとつは、上下線からここに入って来られるので、お正月のご来光のベストスポットになるでしょうし、当然ネクスコさんが商用施設を持つ中で、そこで物を売るというのは非常にリスクが高いので、農家がそこへ参加するというのは非常に難しいです。でも、ほとんどが農振地で開発がされていない、前を見ればお茶畑ばかりという中で、なんとか鈴鹿のお茶をPRしたい、鈴鹿のお茶だけではないのですが、海が見えるから海の物もということもありますが、できたら、鈴鹿市さんがネクスコさんに働きかけて案内所でもいいので、販売する拠点ではなくて、鈴鹿市を案内するコーナーでもいいので設けて欲しいというのが地元の要望でもあります。
(参加者) それに関連してですが、パーキングの中で何かというのは難しいと思いますので、そのすぐ横に併設するような形で、お茶をテーマにしたような体験学習とか販売、とにかくお茶のことをそこへ集中させて、これは鈴鹿だけではなく、三重県の伊勢茶の表玄関の機能で、何か大きな物を建てるのではなくて、エリアとしてそこで楽しめるとかいうことを考えたら楽しいと思います。
実際、具体的な話を言いますと、例えば、鈴鹿のお茶の研修工場がありますが、これが全国10番目ほどの産地にしては、全国で一番貧弱な研修工場だと思います。これでは、お茶の産地でも、茶畑は素晴らしいですが、やはり、そこの施設が非常に貧弱で、PRするには使えないです。そういうことも、こういう所で作っています、栽培、加工、販売とかいろいろお茶のことを関連付けて、そこで全国から来てもらい、地元の人も利用する、そういった施設が出来たらいいのにと思っています。
(市長) パーキングは平成30年度を目途に、今、新名神の全線開通と共に遅れることなく進めて欲しいということで、地元の皆さん方にも非常にご協力をいただいて、やっている事業なので、できる限り早くして欲しいと何度も国交省にお願いに行っています。ひとつの西部地域の玄関口であり、まちづくりの起爆剤であり、今も言っていただいたように、お茶も含めて産地を知っていただけるような何か、そういったものにつながると思っていますし、つなげていかなければならないと思っている物ですので、これをきっかけに、あそこの地域のまちづくりも、もっと考えていこうという中で、今、一生懸命働きかけをさせていただいています。30年度までもう少しありますが、今から計画をしていかないと、遅れていくことになると思いますし、今日は、お茶の体験型施設や紹介するコーナーというようなご意見も聞かせていただきましたので、参考にさせていただきながら、地元の皆さん方と協力して、やっていきたいと思っています。そのためにも、市役所1階でお茶をPRするというストーリー性をお茶にもつなげていかないといけないと思っています。
(参加者) 鈴鹿市は、あまりお茶を作っているイメージがありませんので、ひとつ思ったのは、ちょっと難しい話ですが、市役所の1階のロビーに入った時に、お茶の匂いがするようにして欲しいと思います。匂いがするということは、すごく飲みたいという意欲が湧いてくるので、それはやっていただきたいと思います。
インストラクターさんが、ぬるいお湯で入れてみえるのと相反する話ですが、私もお茶の販売をしてきて思ったのは、湯冷ましをしてくださいと話をすると、またかと言われ、それで逃げて行く方が結構みえますので、それを無理強いするのか道理を引っ込めるのかという話になりますが、それならもっと楽しく学べるような方法を私たちが考えて、それをバックアップしてもらえるようなことをお願いしたいと思います。考えるのは、やはり私たちの仕事だと思います。高速道路の話もありますし、2期、3期とも末永くお願いします。
日本茶インストラクターについて
(市長) 家でも子どもたちが、手軽に飲めるということで、お茶を粉にして、抹茶ではないけどもそのままお湯を注いで飲んだりしています。この前、お茶のうがい用にいただいたような粉も、結構市場に出てきていると思います。あと、焼酎のお茶割りをする時にも、粉でされる方もたくさんみえますので、そういう開発というのもどんどん進めていただいているのかと思っています。
ティーバッグというのは、今も人気がありますか。
(参加者) ティーバッグは、確かに需要が多いです。今は、若い方よりも、お年寄りの方で、ごみを捨てるのが面倒と言われてティーバッグを使われる方が多いです。今も話がありましたが、僕たちインストラクターが、湯冷ましで入れたら美味しいという入れ方は、これは究極の入れ方で、熱湯からなら氷を入れてもらえば急須の中で湯が冷まるので、どんな方法でもいいと思います。
この前も、私はお茶は飲まないと言っている若い方が、コーヒーはドリップして飲むと言っていました。お茶を入れるのは面倒だと言っておきながら、好きなコーヒーはドリップしている。結局、お茶を好きになってもらえれば、入れ方も面倒くさくなくなる。基本的に好きじゃないから、面倒くさいという断り方なのかなと思いました。初めは好きになってもらうのがいいかと思います。
あと、インストラクターを10年やっていると言いましたが、去年、すごく嬉しい話があって、僕がお茶を売っていたら、ある18歳くらいの女性の方が来てくれて、すごくいいことがありましたと話してくれました。小学校の時にお茶の入れ方を教えてもらったので、彼の家に行った時に、お茶を入れたら家族の方にすごく評判が良くてラッキーだった、小学校の時に覚えて良かったと言われた時には、小学校へインストラクションをしに行った効果があったのか、続けていかないといけないなと思いました。小学校5年生の時に覚えた事を、17、18歳になってもちゃんと覚えていてくれるというのは、すごくいいことなので、ぜひとも続けていきたいし、若い方や、市の方にもインストラクターになってもらい、鈴鹿のお茶を盛り上げていきたいと思います。
(参加者) 私、資格のことは深く付き合いがありますので、インストラクター制度は10年経っていますが、実際は、三重県にも茶業青年団という別の組織がありまして、20歳そこそこの時に青年団に加わりまして、高校の卒業生を対象に、あの頃は家政科がありましたので、女性を対象に入れ方教室をしていました。その後、男女平等という話が出てきて、女性がどうしてお茶を入れないといけないのかと言われている中で、お茶の入れ方を教えに行くのも難しい時代がずっと続いていました。それは、全国的に言えたことです。その後、対象年齢を下げたり、女性だけではなくて男性も対象に変えていきましたが、時代の流れで核家族化でお茶を飲む機会がどんどん無くなっていきました。あと茶がらの処理が困る、戸建ての家ならもやせるごみに捨てるところが、マンション住まいになってくると処理するのが大変だということで、どんどんお茶を飲む習慣が無くなっていったというのがひとつあります。
あと、なぜ鈴鹿は入れ方教室を小学校でしているかと言うと、高校生対象の入れ方教室は、茶業青年団がずっとやっていたので、それなら小学校でやってみようということで、当時、鈴鹿市茶業組合の組合長さんにお願いして、最初は1カ所の開催でしたが、どんどん校長からの要望があって増えてきていますが、今では全部回り切れていない状況です。先ほどの話にもありましたが、小学校の時に経験したことを覚えていて、春の植木祭りでお茶の振る舞いをしていると、小学校の時に教えてもらったという声は、ちらほら聞きます。長年続けていくのが大事なことなのかと思います。
これは、習い事ではないので、習い事となれば茶道の先生が歴史や作法を習っていただければいいのですが、インストラクターは習い事でも無いし、単純にお茶を入れ方を喋るだけのことです。今、青年団の方もみえますが、何回もトライした方もみえるかもしれませんが、やはり受かるまで続けて試験にトライしてもらうと、裾野が増えてくるので、この業界ではインストラクターだけ一般の方も受けられるようになりました。昨日も闘茶会というお茶の審査をする大会がありましたが、業界の方しか参加できないという試験があります。でも、日本茶インストラクターの場合は、オープンですから一般の方もどうぞという形です。私たちお茶屋が、こういう形で出せば美味しいですよと発信するよりも、一般の方が消費者と同じ目線で発信してもらった方が、より効果的だと思います。ぜひ、若い世代の方もどんどん受けていっていただきたいと思います。
(市長) 取るまでにどれくらいの期間が掛かりますか。
(参加者) 試験が、全国的に10月に学科試験があって、それに受かれば実技試験が2月にありまして、去年では650~660人が受けて200人くらい、だいたい3割前後の合格率です。実際、私の息子も受けましたが2年駄目でした。
(参加者) ただ、教科書があって、それ以外からは出ないので、それだけ勉強すればいいのですが、40歳に入ってから受けましたので、受験勉強はどうやってしていたかを思い出すことから始めました。でもすごく楽しかったです。ぜひ良かったら市長もどうですか。
(参加者) 別にインストラクターでないとお茶の入れ方をできないわけではないので、私たち年間17回やっていて、僕らは入れ替わりですが、農林水産課の職員は、その17回全部出てもらっていて、僕らより入れ方もレクチャーも上手いです。だから経験をされれば、お茶を上手に入れられます。経験を積んでもらえば、誰でも美味しく入れられます。
鈴鹿のお茶のPRについて
(参加者) うちの奥さんが結婚してこちらに来て、お茶を入れてもらおうとしたら、お湯のみがいいのがないと言われました。可愛いのはないのかと言われました。探しましたが、紅茶とかをいれるいい物はありますが、お湯のみの可愛いおしゃれな物は、あまり見当たらないので、急須・湯のみと鈴鹿のお茶とタイアップできたらと思います。
(市長) 今のご意見は、商品開発などから言うと地域でコラボレーションができると思います。陶芸をやっている方たちと一緒にお茶のお湯のみを作ってもらって、お茶の葉は鈴鹿のお茶を使ってもらって、お茶菓子は鈴鹿のお茶菓子というように、そのように何かがあるとアピールしやすいし、いろんなところでできると思いますので、今後ぜひ、お茶の何かを作って欲しいという要望があったり、研究をしてもらったらできていくと思います。
(参加者) お茶を入れる時は、水を使いますので、その水が美味しくないとお茶も美味しくないので、水道水をペットボトルで売れるくらいの品質にしていただけないかと思います。
(市長) お茶はお湯で入れるもので、お茶を水で入れるという発想が無かったのですが、その元の水ということですね。鈴鹿の水は、非常に美味しいお水で、多分ペットボトルで売れるくらい、鈴鹿の伏流水は美味しいお水ですが、多分、そういうイメージなんですね。
(産業政策部長) 鈴鹿の本来の水道水は、地下水から出た水ですので、品質的に全然問題がなく美味しいです。昭和62年頃に全国お茶祭りが鈴鹿で開催された時に、確かその品評会で飲んだ水も鈴鹿で取ったほど、美味しい水です。それを使って湯を沸かして飲んでいただいたら、決してまずいお茶ではないと思います。
あと、水道局が何周年記念で水道水のペットボトルを作った時期もあったと思います。最近では、コストが高いので作っていませんが。ですから、自信を持って使ってください。
(市長) 消費者の立場から、ペットボトルのお話で申し訳ないのですが、ペットボトルで何を選ぶかと言うと、全国的に売れている物と比べると、鈴鹿茶や伊勢茶などご当地ブランドの物は、味が薄いような気がしますので、もっと皆さんでいろんな研究をしていきながら、1階の販売機でも鈴鹿のお茶という物が出せるようなイメージにするには、これから今日のメンバーの方にかかってくる気がします。そういった研究や開発もされていますか。
(参加者) 鈴鹿のお茶のペットボトルは全農さんの管理です。当初作る時に相談を受けましたが、あの頃の流行りは、水よりも少し美味しいペットボトルが売れていて、その時に企画しましたのであんな感じになりました。お茶屋さんが飲むと薄い、一般の方が飲むと飲みやすいというスタートだったと思います。デザインも鈴鹿サーキットぽいイメージで、スポーツ飲料的なデザインです。普通のペットボトルの業界は、半年ずつくらいに流行りのお茶やデザインに更新していますが、鈴鹿のお茶は、それと同じように追いつかないのが現状です。地域特産のこだわった商品という形でしか成り立っていないと思います。あれを毎年更新するのは大変です。
(市長) 鈴鹿のお茶という形で出ていますので、子どもたちも鈴鹿のお茶は、あのイメージがついているので、半年に1回は難しいかもしれませんが、それぞれ協力体制ができるのであれば、何年かに1回でも変えられるといいと思います。
(参加者) 伊勢茶のペットボトルも同じで、薄いです。あれも全農さんが作って販売しています。それには、生産農家とか流通の方は関わりがないです。情報源として流行りはどんなものかというだけで、実際は、鈴鹿のペットボトルが県外で、もてはやされて商品としてすごく売れるかと言うと、そうでも無いです。あれが、地元のお茶の宣伝になるかと言うと、ちょっと分からないです。
(市長) 亀山で粉を入れて美味しいお水と混ぜたりする物があるので、何かちょっとチェンジできないかと思っていました。研究等に携わってみえる皆さん方に、一度聞いてみたいと思っていました。
(参加者) 亀山の物は、亀山茶農協が窓口になっていますが、あそこは単一農協で、市の里山関連の補助事業の中でペットボトルも作って、「すずか茶(ちゃ)~キット」は単独ですが、亀山は「お茶リンピック」まで含めた事業として描いていて、その中でペットボトルも作りました。今は鈴鹿ではそのような関連はなくて、単体で動いているだけです。
(参加者) 単純に言えばすごく小回りがきくというのと、亀山茶農協さんは茶だけの組合なので積極的です。でも、私たちも鈴鹿農協さんにお任せではなく、なんとかしないといけないと思います。実際には、ペットボトルを鈴鹿のお茶という形で出していて、生産者側からクレームが出てもなかなか変えられないというのがあるので、もっと皆で声を出して変えていかなければいけないと思います。
それより、今の鈴鹿のお茶は、5年後に全国茶品評会が鈴鹿で開催予定で、それについて、今後、生産者や業界は何をしていったらいいのか決めていく中で、茶業組合の組合長がみえますので、市長にご意見を聞いてもらえないかと思います。
(参加者) まだ先の話になりますが、三重県が開催し、そのメイン会場を鈴鹿へ持ってくるという話で、詳細はまだ一切決まっていない状態です。これを今までの全国品評会の流れで開催するのか、国体方式で開催地が産地賞を取ったりして盛り上げていくという流れにするのか、やはり新たな時代に品評会やお茶祭りの在り方というのを、鈴鹿で開催する時に、こんな方法もいいなと言われるような斬新な全国大会にできればという希望はあります。そんな中で、19日に開催されます「すずか茶(ちゃ)~キット」は、親子でお茶の事について競技するのですが、これは、もともと「T―1グランプリ」というのがあって、それの鈴鹿版ですが、これの全国大会をしてPRしたらどうかと思います。非常に、今回の募集も多くて反響があるので、お茶というものをもっと注目してもらって、全国のイベント会場でPRできれば非常にいいと思います。
(市長) 今、お話が出ましたが、せっかく来ていただくのに皆さん方の技術、いいお茶を作ろうということで、生産者さんも頑張って育成もしていただいていますし、この機会を逃す手はないと思います。いろんな意味で、これから決めていく中で柔軟な対応ができると考えています。また、「茶(ちゃ)~キット」を今後続けていく中で、今日、お話を聞いていて、まだまだ可能性があると思いましたし、元気な皆さん方がおみえなので、次に明るい展望が持てる業界だと思っていますので、ぜひその品評会に向けても行政も頑張っていきたいと思います。全国版ですので、実行委員会形をつくってやっていかなければならないと思いますので、その時には、ぜひご参加いただいてよろしくお願いしたいと思います。
(参加者) 先ほどから沢山な案が、パーキングエリアや市役所のことが出ていますが、いろいろ考えられる事をやり尽くして、どうぞこうぞ結果が出るということだと思います。お茶のお話会の話ばかりですが、妻のママ友が、子どもが学校でお茶の入れ方を教えてもらった日は、帰って来てからやかましいくらいに入れ方の話をすると言っていました。ただ、結局そこからが続かないです。皆、授業中でも話も聞いてくれますし、入れ方の話の中で、お茶は二煎目まで飲めますと言うと、お湯があると三煎目も四煎目も入れたがるという、乾いた砂に水をしみ込むようなもので、すごく皆、感心があって覚えると夢中になるのですが、それがどれだけ続けられるか。実際に学校に行く時には、家で水筒に麦茶でも入れて持って行くのが普通になっています。
「茶(ちゃ)~キット」で鑑定の抽選に当たったら真剣に勉強したり、鑑定の練習をしたりやっていると思います。知ると非常に関心が高くなりますが、どれだけそれを持続させるか、広げていくか、一過性のもので終わって元に戻ってしまうのでは駄目ですので、「茶(ちゃ)~キット」も160人程応募があったので、3分の1くらいの方が参加できますが、先ほども話が出ましたが、いっそ大きな大会にして全員が出れるようになると、全員が親も子もお茶に興味を持って、それまであまり会話のなかったような親子が、お茶のことについて一生懸命、毎日勉強や練習すると思うので、親子のコミュニケーションがとれるのもいいことだと思います。できるだけ、たくさんの人が参加できる行事をしたり、もしくは長く続けられる方法があれば徐々に浸透していくんだろうと思います。
お茶は、年配の方の飲み物のように聞こえますが、今の年配の方は、若い頃にお茶を飲んでいたから今も飲むけど、今の若い方は、今、お茶を飲んでいなかったら、お年を召しても飲まないと思います。だから、今飲まない物が将来的にも飲まなかったら、ますます消費量が減る一方です。なんとか、子どもも若いお父さんお母さんも、うまく巻き込んでいかないと先が細くなっていく気がします。お茶のお話会でも、もっと沢山やるとか、「茶(ちゃ)~キット」でも応募があった人は全員参加させるとか、予算的や人員的なこともあると思いますが、関心を示してもらうことが大事なので、広くやっても実際残るのは少しになるでしょうから、一人でも関心を持ってもらった人には、それを続けてもらえるような方策があればと思っています。家でも、子どもとなかなか接する機会がなくても、こういう時にだけでも一緒に真剣になります。どこの家でも一緒だろうと思っています。
一人でも多くの人に親しんでもらって、ずっと続けてもらえるように、いろんな方法でやっていけるんじゃないかと思います。
(市長) 実際に、どれくらい消費量が減っていますか。
(参加者) インストラクターのテキストには、年間の消費量が、昔は1人1キログラム以上だったものが、今は、700グラムくらいだと書いてあります。全国民で赤ちゃんも含めての話ですが。ですから、昔に比べたら、本当に飲まない方向できています。
(市長) 全国的に、一番お茶を生産して、消費しているのはどこですか。やはり静岡、鹿児島ですか。
(参加者) テキストによると、都道府県所在地で一番飲むのは静岡市です。例えば、静岡県の市町村別にみると、お茶の産地の所は胃がんの死亡率が低いという結果が出ています。やはり、お茶をたくさん作っている所は、いろんな場所で沢山飲みますので、際立って健康に良いということです。産地ほどよく飲まれるのは事実です。
(市長) やはり、静岡でも消費量は減っている傾向ですか。
(参加者) 静岡はお茶処なので、小学校で常にお茶を飲むという方針を取っているので、大人になってもそのまま飲み続けるという繰り返しのサイクルで、消費量は減っていますが、やはり静岡が一番多いです。子どもの頃からお茶を飲んでいるので習慣づいていて、お茶でないと駄目というようになっていて、ご飯食べる時も、おやつを食べる時も、お茶でないと駄目というように習慣づいているようです。
(参加者) 皆さんの意見を参考にしながら頑張っていきたいと思います。僕は、茶青年で最年少ですが、正直言って、先行きが暗いです。自分の仕事が手一杯で、そういったPRもなかなかできないですし、これから歳を重ねていって、いろんな事を勉強して吸収していきたいと思います。
(市長) やはり後継者は、ご家族の方が多いですか。新しくやられる方はみえないですか。
(参加者) この前、県立文化センターで就職フェアーがあって、そこで出店させてもらって、募集を出したら5人が来てくれました。お茶が大好きだからやりたいけど急にやれるものではないから雇ってほしいということで、1人採用になりました。日給月給のところが多かったり、冬場は仕事がないとか雇用の問題が難しいですが、結構やりたい人はたくさんいます。
(参加者) 今、椿地区の方でも、茶畑が結構荒れているので、後継者ができたらうれしく思います。高齢の方で息子さんや娘さんがいても、サラリーマンになってしまって、茶業ができないと言う方がみえます。そうすると、茶畑を持っていても、おじいさんおばあさんはその代だけで終わってしまいます。僕たちも借り地で茶畑を作っていますが、手一杯になってしまって、どうしても栽培面積をこれ以上増やせないので、借りてくれと言われても断っていますので、どこを探しても借りてもらえず、茶畑が荒れてきます。ここ3~4年ですごく荒れだして、特に大久保町の方の山に近い所が荒れています。
(市長) いろいろお話を聞いていると、自分のことを振り返っても、小さい時にお茶飲んでいたから、今も習慣で飲んでいるのかと思います。私の息子や娘は、かろうじて皆でお茶を飲んでいますので、そういった環境なんだなと感じます。そういうことが、鈴鹿お茶だけではなく、お茶の文化というものを伸ばしていくのに非常に大事だなと、今日教えていただいたような気がします。
私たちは、普段から給食の時などにお茶を飲んでいたのに、どうして無くなったのかと考えましたが、最近いろんな規制がかかっていて広がりができていないところがありますので、もう一回あらためて、学校の関係や小さい時からの習慣付け、お茶の大事さも含めて、お茶のお話だけではなくて、そういったことをひとつずつクリアーにしていく中で、お茶を飲む機会をどんどんつくっていかなければならないと思いました。
もうひとつ、お茶の産地だということを、いろんな媒体や方法を使ってアピールをしていかなければならないと思いました。また、かぶせ茶を鈴鹿の市民の皆さんにPRしていくのが大事なんだということも教えていただいたので、そのように努めていきたいと思います。
あと、今度の品評会に向けてまだ数年ありますので、きちんと詰めて最終のトータルが品評会になるような、逆算してタイムスケジュールを組んでいけたらと思いますので、担当も含めて、こういう機会をつくっていただいて、単体で動くのではなくて、早い目に委員会のようなものもつくってやっていかないと、それぞれが言っていても実にならないと思います。最終そこをトータルとして、逆算してその中にイベントを入れたり市役所でお茶をPRしたり、地産地消も、今年の戦略的事業の中にも入っていますので、お茶を大いに入れていきたいと思います。その辺ご意見をいただきながら、やっていけたらと思います。
(参加者) 5年後に予定しています、全国茶品評会に向けての行政の対応ですが、明後日開催されます「茶(ちゃ)~キット」もそうですが、行事に対して行政の職員の力はものすごく大きいです。今から5年後に向けて市民を巻き込んだお茶の大会にしていこうと思うと、継続してその担当者が絶対に必要です。やはり生産者側は行政の担当がころころ代わるのが本当にやりづらいですし、「すずか茶(ちゃ)~キット」というのも、まだ2年目で本物ではないと思いますので、本物にしていくためにも、継続的な担当者、人間との付き合いですのでよろしくお願いします。
(市長) 本当に政策的に、やっていかなければならないと思っている中で、人づくりというのも非常に大事ですので、行政だけではなく、今日は折角、若い方が来ていただいていますので、こういう機会も継続的にしていただきたいと思います。
(参加者) 私たちは、ほとんど生産者ですが、直接物を売ってみえる方はここに参加することはできないのでしょうか。生産者だけで話していても、売る側のはけ口の方もきちんとしないと一貫性がないと思います。
(市長) 入口と出口が一緒に議論をしないと、生産性がないというお話ですよね。今日は、お茶の普及というテーマの元でお集まりいただいたのが、茶業組合の方なので、たまたま売る側の方がいませんが、逆に言えば、今日を機会に、そんな入口と出口の議論も含めて、インストラクターの方も入れてできるのではないかと思います。そこにプラスアルファーで行政も参画しながらきっかけづくりをやっていけたらと思います。
※※※※さんが言っていただいたのは、お茶を盛り上げていくためには、入口の議論だけでは駄目だと思いますので、それはよく理解できます。先ほども言いましたが政策的にやっていくには、いろんな方たちにこのような会に参加していただけるような機会も必要だと思います。
(参加者) 鈴鹿はお茶の産地であって、消費地ではないです。だから末端の小売り屋さんが育っていない、鈴鹿市内で売ってみえる大きなところは1軒ありますが、元々は生産農家です。私のところも、元々は生産農家です。生産から販売まで含めたところは、なかなか育ってこないです。流通でも売るのがだんだん大変になってきて、仕入れ単価も下がり、生産農家の方は、なんとかしないといけないということで、自分で販売するという流れになっています。その販売する場所は、農産物の販売所が、ここ4~5年で出来てきたので、生産農家の方がお茶を小売するという形になってきています。
生産農家の方が全部を小売するのも大変でしょうし、昨日、私の所へ兵庫県の茶農家の方が見学にみえました。自園自製で自販されていて、15町歩(ちょうぶ)あるということで、結構な茶の量になりますが全部販売しているということで、すごいですねと言ったら、販売しないことには成り立たないので、誰も商人さんが買いに来てくれない、自分で販売しないといけないということです。ですから、製造、加工、小袋詰めまでして販売している。それでも反収は、この辺の農家の方より低いです。たまたま兵庫県にはそこしかないらしいですが、共同工場ですから畑を二十数件の方で大きな工場を持っていて、そこで販売しています。市場性もないから、どうしても売らないといけない。三重県内でそういった所があるかというと、美杉の方がそのような地区です。北勢地区は市場が3つあるから販売はできるが、南勢にもお茶センターがあるので販売できるけど、美杉の奥の方はどっちにもサンプルを持って行きづらいし、商人さんも買いに来てくれないから、自園自製で自販しているということです。小売り部門を育てるということも大事ですけど、今から小売りだけをしようとされる方は少ないと思いますので、生産農家の方が自園自製で販売するという形にどんどん変わっていくと思います。
(参加者) 販売や流通と言いますが、やはり売る側も努力はしています。僕も生産して売っていますが、まず飲まさないといけない。飲んでもらわないと買ってもらえません。その販売する場所とか、買う場所とか売り方よりは、まず飲んでもらって、美味しいと感じてもらうことが、即販売につながります。今、お茶の入れかた教室をしたり、茶業組合が市民マラソンや駅伝でお出ししていますが、やはり飲んでもらう機会をいかに作れるか、その場に生産者も問屋も小売り屋も出て行って、飲んでもらうことに努力していかないと、僕は売ろうと思っても売れないと思います。
(市長) いろいろまとめていただいてありがとうございました。こんなふうに皆さん方とお話して、意見交換が出来て、本当に今後、産地をどのように形成していくのかを含めて、すごく参考になりましたし、いい時間をいただいたと思います。
でも、ここの場だけではなくて、いろんな所で意見交換できる場があると思いますし、またこんな機会を作っていただけたらと思います。出来る限り行政も一生懸命やらせていただきたいと思いますし、お互いに連携をしていきながら、鈴鹿のお茶、そして皆さん方のお茶の業界が頑張っていけるようにやらせていただきたいと思っていますので、よろしくお願い申し上げまして、終わらせていただきたいと思います。
※この会議録は、要約しています。
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