白鳥塚1号墳









- タイトル
- 白鳥塚1号墳
- タイトル(よみ)
- しらとりづかいちごうふん
- 解説
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昭和12(1937)年11月10日 三重県指定史跡
平成16(2004)年9月~17(2005)年8月の2か年にわたって、長短8本のトレンチ調査を実施しました。調査前は、東西78m、南北60mのやや楕円形を呈する円墳とされていたので、その規模を確定するためにトレンチ1を掘削しましたが、想定した位置で周濠を確認することができませんでした。
そこで、2年目の調査としてトレンチ1を東へのばした(トレンチ1’)ところ、予想していた位置よりも約15m東で周濠を確認することができました。この結果から、短い方丘部をもつ古墳かと推測できるようになったため、その構造を重点的に調査しました(トレンチ2~4、7、8)。最終的には、予想したとおり、長さ16.4m、幅27.0m、高さ1.0mの方丘部を持つことが判明しました。
また、当初の目的である円丘部分の直径を確認するための調査(トレンチ5・6)も行いました。その結果、直径は78.0mで、高さは9.0m、2段築成(部分的には削り出しの基壇部をあわせて3段となる場所もある)であること、葺石や円筒埴輪を持つことなどがわかりました。
出土遺物は埴輪の小片のみでしたが、円筒のほか、朝顔形、蓋形、盾形、壺形の5種類があります。ただし、円筒埴輪には黒斑がみられることや半円形の透かしがあけられていることなどから、これまで知られてきた5世紀後半ではなく、50年ほど遡った5世紀前半の築造であることがわかってきました。
以上の成果から、白鳥塚1号墳は5世紀前半に築造された、全長78.0mの帆立貝式古墳であることが確定しました。江戸時代からヤマトタケル(実在したならば4世紀後半から末に没か)の墓の最有力候補とされてきましたが、年代的にやや符合しない結果となっています。
- 遺跡所在地
- 鈴鹿市加佐登町・石薬師町
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