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基準点とは、地球上の位置や海面からの高さが正確に測定された三角点、水準点、電子基準点などをいい、地図作成や各種測量の基準となるものです。これらの基準点は、すべての測量の基礎として、公共測量、地籍測量、地殻変動観測などに使用されます。
また、都市計画、都市基盤整備、電力・ガスの事業計画や管理、観光開発、交通網の整備、環境管理、福祉計画などに必要な地図作成に基準点が使用されます。
阪神淡路大震災後の復興事業では、これらの基準点を使用して、震災前の土地の境界や面積が再現されるなど、個人の財産を守ることにも役立っています。
三角点は、山の頂上付近や見晴らしの良い所に設置され、経度、緯度が正確に求められています。地図の作成はもちろんのこと、道路の建設、都市の開発などの公共事業を行う際にはなくてはならないものです。三角点には、一、二、三、四等の種類があり、全国に約10万点設置されています。
水準点とは、全国の主な国道または主要地方道に沿った約2kmごとに設置してあります。この水準点を使用することにより、土地の高さを精密(ミリ単位)に求めることができます。
また、地殻変動、地盤沈下対策などに必要な土地の上下変動は、水準点の測量を繰り返すことにより求められます。水準点には、基準、一、二、三等の種類があり、全国に約2万2,000点設置されています。
電子基準点は、全国約1,200箇所に設置されたGPS連続観測点です。外観は高さ5mのステンレス製ピラーで、上部にGPS衛星からの電波を受信するアンテナ、内部には受信機と通信用機器などが格納されています。基礎部には、電子基準点付属金属標と呼ばれる金属標が埋設してあり、トータルステーションなどを用いる測量にも利用できるようになっています。
上記の基準点を補完する基準点として、鈴鹿市などの地方公共団体が設置したものを公共基準点といいます。鈴鹿市では平成19年4月から、国土交通省によって設置された街区基準点測量成果などの移管を受けるなど、現在、本市が管理している公共基準点は、次のとおりです(平成20年7月31日)。
公共基準点2級相当(おおむね500mの間隔で配点)約160点
公共基準点3級相当(おおむね200mの間隔で配点)約940点 合計 約1,100点
〔設置者別内訳〕
国:約600点(街区三角点 約120点・街区多角点 約480点)
市:約500点(地籍事業 約420点・その他事業 約80点)
![]() 街区三角点 |
![]() 街区多角点 |
公共基準点の適正な使用や管理保全を行うため「鈴鹿市公共基準点管理保全要綱」を制定しています。その主な内容は次のとおりです。