施政方針

平成27年6月市議会定例会


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 平成27年6月市議会定例会の開会にあたり、市政運営に対する基本的な考え方を申し上げ、議員の皆様並びに市民の皆様の御理解、御賛同を賜りたいと存じます。

はじめに

 このたびの市長選挙におきまして、多くの市民の皆様からの御信任を賜り、再び市政運営を担うこととなりました。その責任の重さに身の引き締まる思いでございます。気持ちも新たに市政に邁進してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 さて、私が市長に初めて就任をいたしました、平成23年5月は、未曾有の被害をもたらした東日本大震災の直後でもありましたので、私がするべき仕事は、市民の皆様の生命、財産を守ることが最優先であると考え、防災・減災施策に積極的に取り組んでまいりました。

 まず、最初に手掛けたのが、本市の危機管理体制の強化でございました。様々な危機に対して、指揮命令系統を明確化し、横断的に業務を遂行できるよう、防災危機管理に対応する専門部署を設置いたしました。

 今年の2月には、南玉垣町地内のNTT西日本鈴鹿研修センタ跡地に、非常時には一時避難場所や物資搬送等の拠点となる防災公園としての「桜の森公園」を整備するなど、ハード対策を進めてまいりました。

 このほか、津波ハザードマップの全戸配布や、関係団体との災害時応援協定の締結など、市民の皆様の安全・安心につながるソフト対策にもスピード感を持って取り組んでまいりました。

 こうした中、地域においても、地域住民の皆様が避難所を運営するためのマニュアルづくりが行われ、また、津波からの避難を目的とした訓練や研修会などが実施されております。

 これからも、防災・減災に向けて、市民の皆様による自助、共助と、行政の活動である公助が連携できるよう、対策を講じてまいります。

 次に、本市の将来を担う子どもたちの元気は、欠かすことができません。そのため、市長就任以来の公約でもあり、特に力を注いでまいりました中学校給食の実施について、私自身、母親としての視点を生かしながら積極的に取り組んでまいりました。その成果として、5月から中学校給食を開始することができ、大変感慨深いものがございます。

 引き続き、安全で安心なおいしい給食の提供を第一と考え、食育における地産地消の推進を担う役割も果たしていくよう取り組んでまいります。

 また、小規模な学校における特色ある教育活動の一層の活性化を図るとともに、将来的な複式学級の解消も念頭において合川小学校を小規模特認校に指定し、ICT教育推進モデル事業のモデル校として、ICT教育の推進と、全学年での英語教育に取り組んでまいりました。

 このように、本市の大切な「財産・宝」でもある子どもたちの、笑顔あふれる暮らしを実現していく施策については、今後も、これまで以上にアクセルを踏み、力を注いでまいります。

 そして、元気で魅力あふれるまちにするための産業の振興については、中勢バイパス鈴鹿(稲生)工区の開通をはじめ、幹線道路網の整備など、まず、都市基盤の整備について国や三重県に私自ら働きかけを行い、着実に促進することによって、市民生活の利便性の向上を図ると同時に、その礎を築いてまいりました。

 こうした地道な活動によって、リーマンショック以降、新規立地や新たな設備投資が大変厳しい中にあっても、太陽光利用型植物工場、ワイヤーハーネスなどの製造企業の研究開発施設、さらに、ミネラルウォーターの製造工場を立地していただくことができました。

 また、発電施設や工場などの産業用に使われる電気機械器具製造の企業が、開発設計や技術者を本市に集結し、製品開発力を高めることを目的にグローバルマザー拠点として整備されることとなり、先日、立地協定を締結いたしました。

 このように私は、一つ一つの課題に対して丁寧に取り組み、求められる政策の実現を着実に進めてまいりましたが、さらにこれからも、新たな「鈴鹿の未来づくり」に向け、市民の皆様と協働して取り組み、「みんなに愛され、選ばれる鈴鹿市」を築いてまいりたいと考えております。

 それでは、引き続き市政を担当するにあたっての、私の市政の取組の一端を申し上げます。

「鈴鹿の未来づくり」に向けて

 現在本市では、平成28年度からスタートする(仮称)「鈴鹿市総合計画2023」の策定を進めております。

 これまでの量的拡大や規模の拡大を前提としていた成長社会から、少子高齢化、人口減少社会の進展に伴う成熟社会への転換や、より厳しい社会経済環境を見据えて、将来にわたって持続可能なまちづくりができるよう、計画を策定するものでございます。

 計画策定にあたっては、これまで以上に効率的、効果的な行政経営を行うなど、行政力の強化を図ることはもちろんのこと、今後、市民の皆様が主体となって積極的にまちづくりに関わっていただくことを意識して進めております。

 一方で、将来を見据え、時代の潮流に乗り、様々な制度改革への対応や大胆な政策転換と政策の実現に向けて果敢にチャレンジできるよう、計画の実効性を高めるため、また、市民ニーズに即した機構改革も推進してまいります。

 現在、我が国においては、急速な人口減少という大きな課題に直面しており、国は、「まち・ひと・しごと創生法」を制定し、将来にわたって活力ある社会を維持するため、地方創生に向け取り組むこととしております。

 私は、これを「鈴鹿の未来づくり」に向けてのチャンスと捉え、(仮称)「鈴鹿市総合計画2023」の中で、こうした国の動向にもスピード感をもって対応することとし、確実に結果を出していくことで、基礎自治体としての確固たる基盤を構築してまいります。

 そこで、新たな「鈴鹿の未来づくり」に向け、次の5つの分野に重点的に取り組んでまいります。

 1点目は、「防災・減災施策の充実」、2点目は、「子どもの成長・育みを支えるライフステージごとの取組」、3点目は、「誰もが輝き、健やかにいきいきと暮らすための取組」、4点目は、「環境にやさしく、精神的な豊かさを育むためのまちづくり」、5点目は、「利便性が高く快適に暮らせるためのまちづくり」でございます。

 それでは、ただいま申し上げました5つの分野の取組について、具体的に申し上げます。

防災・減災施策の充実

 1点目の「防災・減災施策の充実」についてでございますが、東日本大震災以降、全国で防災、減災の様々な施策が進められてまいりました。

 本市においても、南海トラフ地震により発生が予想される津波に対しては、浸水予測区域外へいち早く避難することが求められることから、その対策についても引き続き積極的に取り組んでまいります。

 避難に時間を要する高齢者や障がい者などへ、情報収集手段としての緊急防災ラジオの配布や浸水予測区域内に一時的な避難場所を確保するため、民間施設を含め、新たな津波避難ビルや既存津波避難ビルの収容能力の増加に努めてまいります。

 さて、昨年は全国的に災害の多い年でもありました。

 特に、8月には台風11号の接近に伴う大雨により、三重県に初めての大雨特別警報が発表されました。

 本市では、市内全域に避難指示を発令する事態となりましたが、その際に、市民の皆様から多くの御意見をいただきましたので、全庁挙げて災害対応の見直しを行ってまいりました。

 これから梅雨に入り、風水害など市民の皆様にとって大変心配な時期を迎えますことから、避難勧告や避難方法などの避難に関する情報をより丁寧かつ適切に提供できるよう、本市の地域防災計画(風水害等対策編)の修正に取り組んでまいります。

 避難者に地域の被害情報を提供するために、基幹避難所となる小学校の体育館にテレビケーブルを設置するとともに、太陽光発電機能をもったLED灯が備わった避難所誘導看板を設置し、夜間時等の円滑な避難を図ってまいります。

 一方、中学校には防災井戸を設置するなど、避難所整備に取り組んでまいります。

 さらに、浸水被害の少ないまちづくりにつなげていくため、本市の雨水対策を総合的に進めていく総合雨水対策基本計画の策定を着実に推進してまいります。

 消防・救急体制の見直しと強化については、安心した市民生活を支える拠点となる消防署所の再編をはじめ、適正な人員配置、装備の充実を進め市内一円の現場到着時間の短縮に努めてまいります。

 また、救急医療については、市民の皆様が安心して医療が受けられるよう、医療機関との連携をより一層深めて、体制の整備を図ってまいります。

子どもの成長・育みを支えるライフステージごとの取組

 次に、「子どもの成長・育みを支えるライフステージごとの取組」について、本市の「財産・宝」でもある子どもたちの成長・育みを支える取組については、特に重点を置き推進してまいります。

 これまで、第二学校給食センターの施設整備完了後の中学校給食の実施をはじめ、子どもの相談窓口の一元化、小学生の通院、中学生の入院費など、医療費助成の対象拡大を推進してまいりました。

 今後も、子育て世代の皆様の経済的・精神的な負担の軽減のため、乳幼児医療費の窓口負担の現物給付化、5歳児健診の実施のほか、放課後児童対策、子育て支援総合拠点の整備について取組を推進し、あらゆる側面から安心して子育てができる環境を整えてまいります。

 在宅医療を必要とする小児等に対しては、医療・福祉サービスが提供され地域で安心して療養ができるよう、医療機関をはじめ関係機関との連携体制整備に取り組んでまいります。

 また、発達に支援を要する子どもとその保護者への途切れのない支援や子どもと親の居場所づくり事業により、総合的な支援を推進してまいります。

 次に、教育施策については、国が策定した新たな教育振興基本計画と(仮称)「鈴鹿市総合計画2023」とを整合させた「鈴鹿市教育振興基本計画」を平成27年度に策定し、平成28年4月から、新しい総合計画と同時に実施する予定でございます。

 鈴鹿市教育振興基本計画のうち、教育の目標や施策の根本的な方針に該当する「教育に関する大綱」については、新たな教育委員会制度に対応した組織である鈴鹿市総合教育会議において、市長である私と教育委員会が、同計画の審議会の御意見も参酌して、協議や調整を尽くして策定いたします。

 今後の鈴鹿の教育について方向性を明らかにすると同時に、教育施策についてもリーダーシップをもって着実に進めてまいります。

 教育関連の具体の事業については、情報機器に係る技術能力や情報活用能力を高め、児童生徒の学力向上を図るため、引き続きICT教育の環境整備を推進してまいります。

 本市の国際化教育の推進については、外国語指導助手として外国人青年を招致し、また、英語アシスタントとして地域の外国人を派遣するほか、国際化教育指導員の配置などにより、外国語教育の充実を図り、グローバル化に対応した人材を育成してまいります。

 また、児童生徒との向き合う時間を確保し、ひいては学力向上にも繋げるため校務用のパソコンを順次整備し、校務の効率化を図ってまいります。

 食育の推進については、子どもたちが給食の時間を通して、健全な食生活を実践し、健康で豊かな人間性を育んでいけるよう、また、正しい知識に基づいて自らが判断し、実践していく能力の育成にも取り組んでまいります。

誰もが輝き、健やかにいきいきと暮らすための取組

 次に、3点目の「誰もが輝き、健やかにいきいきと暮らすための取組」について申し上げます。

 私は、高齢者も障がい者も、市民の皆様の誰もが輝き、夢や生きがいを持って、健やかにいきいきと暮らすことができるまちとなるようしっかりと取り組んでまいります。

 高齢者への施策については、これまで肺炎球菌ワクチン接種費用の一部助成など、疾病予防による健康の確保と将来の医療費削減に繋がる取組のほか、高齢者のための身近な総合相談窓口を試行的に開設してまいりました。

 今後は、過去に例を見ない超高齢社会への対応として、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、住まい、医療、介護、予防、生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムについて、本市の地域性を考慮した適切な仕組みを構築してまいります。

 また、認知症ケアと高齢者の尊厳を守るための支援の充実にも重要な課題として取り組み、認知症を早期に発見し初期段階で支援を行う「認知症初期集中支援チーム」の配置など、支援体制の構築に取り組むとともに、障がい者の自立に向けた施策については、引き続き、生活支援、就労支援など様々な側面から取り組んでまいります。

 聴覚障がい者等の交流活動の促進や市の広報活動などの支援者として手話通訳奉仕員の養成を行ってまいります。

 本市は、三重県内でも障がい者雇用率は上位に位置していますが、更なる向上を図るため、例年、盛況となっている「障がい者の就労マルシェ」の充実や農福連携事業所の育成支援などに取り組んでまいります。

 スポーツの面では、平成30年には三重県において全国高等学校総合体育大会が、平成33年には国民体育大会・全国障害者スポーツ大会が開催予定となっていることから、本市開催に向けての計画的な体制整備及び施設改修等を進めてまいりますとともに、競技力の強化や、ジュニア選手層の育成を図ってまいります。

 また、超高齢社会を見据えて、市民の皆様の健康増進やスポーツを通した交流機能の強化などに取り組んでまいります。

 今年度は、西部体育館のつり天井の撤去及びLED照明設備への取替工事を実施し、緊急性の高い公共施設から積極的に老朽化対策を推進してまいります。

 さらには、劣化が著しい市立テニスコートの人工芝の張り替えを行い、市民の皆様の健康増進に繋がる取組の一つとして実施いたします。

 また、仕事と生活の調和を保ち、一人ひとりの望む生き方ができる社会を実現するため、ワークライフバランスの推進を図るほか、男女共同参画に関する取組を総合的かつ計画的に進めてまいります。

環境にやさしく、精神的な豊かさを育むためのまちづくり

 4点目の「環境にやさしく、精神的な豊かさを育むためのまちづくり」について申し上げます。

 私は、本市の誇れる魅力を伝える時に、「山や海などの豊かな自然と温暖な気候に恵まれ、歴史と文化に育まれたまち」と表現してまいりました。

 本市の財産である豊かな自然を守るために、これまで地球温暖化防止や、ごみの発生抑制や資源の再利用など循環型社会の構築に向けて、積極的に取り組んでまいりました。

 今後も、街路灯などの屋外照明のLED化を経済的、効率的に推進し、地域内の二酸化炭素排出量の削減、また、災害時、停電時に備える応急対応の拠点施設等として、活用可能な公共的施設において、再生可能エネルギー発電設備の導入を推進してまいります。

 さらには、次世代自動車として燃料電池自動車の普及とエネルギー供給源の多様化に向けての取組を推進し、環境にやさしい低炭素社会を構築してまいります。

 また、本市のもう一つの財産である歴史や文化の面においては、心の豊かさを育むため、芸術や歴史、伝統文化に親しむ環境を整え、市内外に対する地域の魅力発信にも繋がる取組を進め、今年度は、市民の皆様に安心して施設を利用していただけるよう、市民会館のつり天井の改修、ホール客席の取替え、展示室のエレベーターの設置などに着手いたします。

 また、地域に根ざした施設として、公民館や地区市民センターが担う役割は大きく、生涯学習、文化、スポーツ活動など市民の皆様の生きがい、暮らしの支えとなりますよう、より利用しやすい機能の充実を図ってまいります。

利便性が高く快適に暮らせるためのまちづくり

 次に、5点目の「利便性が高く快適に暮らせるためのまちづくり」について申し上げます。

 私はこれまで、都市環境の充実は、市民生活の利便性の向上のほか、活力ある産業の創出、地域経済の活性化に繋がるものと考え、社会資本の整備に力を注いでまいりました。

 今後も、特に、国・三重県が管轄する幹線道路については、中勢バイパスをはじめ、北勢バイパス、鈴鹿亀山道路など主要幹線道路の早期整備を強力に要請し、事業を促進してまいります。

 また、新名神高速道路(仮称)鈴鹿パーキングエリアスマートインターチェンジの供用開始を平成30年度内に控えており、地域内アクセスの向上は、本市全体の社会経済活動の活性化に大きく寄与するものと考えております。

 中でも、スマートインターチェンジ周辺地域を含む西部地域については、新たな企業立地の可能性を秘めたポテンシャルの高い地域と考えておりますので、これまで以上に私自らトップセールスを行い、新たな企業の立地を推進し、雇用の創出を図ることとし、本市の主要な産業の一つでもある第一次産業の衰退と耕作放棄地の増加を防ぐため、関係機関と連携を図り、担い手育成や六次産業化の取組など推進してまいります。

 また、今後ますますエネルギーの多様化が進む中において、次世代自動車に対応した取組が大変重要になってくることから、これまで自動車産業を基幹産業として発展してきた本市としては、工業振興条例等を活用し、水素ステーションや関連産業の誘致、振興に、引き続き取り組んでまいります。

 さらに、本市は、鈴鹿墨、伊勢型紙の伝統産業に加え、鈴鹿サーキットに代表されるモータースポーツ関連産業が盛んであるなど、地域資源が豊富な都市であり、「モータースポーツのまち鈴鹿」という、圧倒的な知名度に支えられた貴重な資源を活用するため、庁内組織として全国には例を見ない、モータースポーツ振興グループを設置し、その機運をさらに高めるため、昨年度はモータースポーツ祭を開催するなど、取り組んでまいりました。

 今後も、これらの魅力ある地域資源については、本市が世界に誇れる「鈴鹿ブランド」として、育成、発展させてまいります。

 こうした一つひとつの取組の成果が、本市の財政基盤を支え、「鈴鹿の未来づくり」の基礎となることから、引き続き、産業振興に注力してまいります。

 そして、地域の産業がますます元気になっていくことで、安心して働く場の確保につながり、住む人皆が元気になって、住みよい鈴鹿(まち)となるよう取り組んでまいります。

 改めて申し上げますと、地域経済の活性化にあっては、農商工連携や産学官連携による取組が不可欠であり、今後とも関係機関の皆様の御協力をいただきながら進めてまいります。

地域一丸となった「鈴鹿の未来づくり」の推進

 「鈴鹿の未来づくり」の実現に向けての、5つの重点的な分野について、具体的に申し上げましたが、こうした取組を実現させるためには、まず、地域が一丸となって取り組むことが重要と考えております。

 本市では、「みんなで協働して、活力のある、住みよい鈴鹿市」を目指すこととして、「鈴鹿市まちづくり基本条例」を平成24年12月1日に制定しました。

 今後は、市民ニーズの多様化や将来の人口減少社会など、行政を取り巻く環境が厳しくなる中、持続可能な地域づくりを進めていくことが行政だけでは難しい状況になってまいります。

 そのため、地域の課題を一番よく知っている地域の皆様が、より魅力あふれる地域をつくっていくために、地域と行政が適切に役割分担し、自主的、主体的にまちづくりを推進する組織として、地域づくり協議会の設立を促進し、地域づくり一括交付金など地域づくり支援制度の確立に向けて取り組んでまいります。

 こうした地域と一丸となった取組とともにその取組を支える行政力を高めることも重要となってまいります。

 行政力を支える要素の一つは、行政組織でございますが、これまで本市では、行政の経営資源である「人」の重要性を認識し、人材の確保、育成、活用に取り組み、地方分権時代に対応できる職員の育成とともに、目標管理型行政運営やジョブローテーションによる育成型人事異動の推進など、時代の変化に対応できる人事制度の構築を図ってまいりました。

 しかしながら、社会経済情勢の変化、人口減少、少子高齢化社会の進展に伴い、今後は、これまで以上に厳しい行政運営が予想されるとともに、より一層、自己決定と自己責任に基づく真の地方自治の確立が求められてまいります。

 そこで、個々の職員の能力を最大限引き出すため、職員の政策形成能力の強化を図るとともに、市民の皆様のニーズに機動的に対応できる組織をつくり、市民満足度を高める仕組みづくりと合わせて「行政力の向上」に取り組むことで、「鈴鹿の未来づくり」の第一歩が踏み出せるものと考えております。

 特に、価値観が多様化する中、行政サービスを向上させるには、女性職員の果たす役割が、今まで以上に重要となってまいります。

 地域全体で男女共同参画社会を実現していくためには、まずは、行政から率先して、女性職員の政策形成や意思決定過程への積極的な登用や職域の拡大に努めてまいります。

 さて、冒頭で、「まち・ひと・しごと創生法」に触れ、急速な人口減少という大きな課題に対応し、将来にわたって活力ある社会を維持していくために、地方創生にスピード感を持って取り組むと申し上げました。

 本市のまちづくりを進めるにあたり、今後の人口や財政状況を鑑みますと、大胆な政策の転換も必要であると考えております。

 現在、各地方自治体は昭和40年代の高度成長期に整備された公共施設の老朽化の問題に直面しております。

 当時、経済の成長とともに人口が急激に増加する中で、市民生活の需要に対応していくために建設された公共施設の維持更新については、成熟社会に入った今、対応できる財源にも限りがある中、少子高齢化による人口構造の変化等に合わせ、改めて市民の皆様の需要に合ったものかを検討する時期にきていると考えております。

 このことから、基礎自治体として市民の皆様に安全で安心なサービスの提供を維持していくために、現在保有する公共施設等については、「保有量の適正化」、「運営管理の適正化」及び「長寿命化の推進」の3つの観点から公共施設マネジメントを推進してまいります。

 公共施設マネジメントについては、昨年度、公共施設マネジメント白書を作成し、取組を進めてまいりましたが、さらに今年度は、公共施設等総合管理計画を策定してまいります。

 本計画では、公共施設等について、市民の皆様に分かりやすく現状と課題を説明し、今後の公共施設の維持・更新について、長寿命化、耐震化、安全確保などを含め7つの実施方針を示すこととしております。

 次に、これまで申し上げました各種施策の推進にあたり、基本となる財政運営の考え方について申し上げます。

 将来の人口減少社会の進展を見据えた時、市税等の財源を公正、公平に、そしてコストを増大せずに確実に収入することや、行政運営のあり方や必要とするコストを見直すことが重要となってまいります。

 そのため、私はこれまで、トップマネジメントにより行財政改革に取り組み、財政規律を堅持し、積極的に財政健全化の取組を推進してまいりました。

 その中で、財源確保の取組として、債権を適正に管理するため、債権管理条例を制定し、専門部署を設置して、徴収業務の一元化等取扱いの強化を進めたことや、公共サービスに係る受益者負担の適正化を図ることにより、財源を確保する施策に取り組んだほか、目的を果たした土地や所期の利用目的が変更となり不要となった土地について、積極的な売却を推進してまいりました。

 今年度は、新たな収納環境の整備として、市県民税、固定資産税・都市計画税、軽自動車税、国民健康保険税について、市民の皆様の利便性向上を図るため、クレジットカードでの納付ができるよう取り組んでまいります。

 また、本市の魅力を内外に発信するため、世界的な知名度を有する「鈴鹿」の「まち」全体のイメージを印象付けることができる、都市イメージキャッチコピー「さぁ、きっともっと鈴鹿。海あり、山あり、匠の技あり」を作成し、これを活用して、企業はもちろん、個人の皆様にも、数ある自治体の中から選ばれる鈴鹿市であり続けるために、私自ら、様々な場面で、リーダーシップをもってシティセールスを推進してまいりました。

 このような中、現在私は、世界に鈴鹿を発信するチャンスの一つとして、また、地方創生、地域活性化の実現に向けた取組の一環として、「2020年東京オリンピック・パラリンピックを活用した地域活性化推進首長連合」に賛同し、参加しております。

 今後も、このような様々な機会を通して積極的にシティセールスを展開し、本市の魅力発信に努めるとともに、施策を推進するための財源の確保に積極的に取り組んでまいります。

むすび

 以上が、2期目にあたっての市政運営に対する基本的な考え方についてでございます。

 (仮称)「鈴鹿市総合計画2023」では、市民の皆様が、住みやすさを実感でき、本市に誇りと愛着を持ち、また、企業の皆様にもこのまちを選んでいただけるよう、今後8年間のビジョンをお示しさせていただくこととしております。

 本市の実情に合った取組を展開し、地方創生、人口減少の克服に向けて確実に成果を出してまいりたいと考えています。

 そして、市民の皆様の負託に応えるためにも、モータースポーツのまちに相応しくアクセル全開でスピード感をもって「みんなに愛され 選ばれるまち 鈴鹿」を創ってまいりたいと考えております。

 そのためには、同じく民意を代表する市議会の皆様方との活発な議論を通して、新たな「鈴鹿の未来づくり」を実現してまいりたいと考えておりますので、改めて議員の皆様方のお力添えを頂きますようお願い申し上げ、私の施政方針とさせていただきます。